Microsoft、Outlook.comを大幅アップデートへ

MicrosoftがWebアプリ版メーラーOutlook.comをアップデートし、受信トレイを自動的に整理整頓する「Clutter」機能やGoogleのInboxにあるようなピン機能などを追加する。まずは一部のプレビューユーザー向けにローリングアウトしていく。

» 2015年05月22日 10時40分 公開
[佐藤由紀子ITmedia]

 米Microsoftは5月21日(現地時間)、Webアプリ版のメーラー「Outlook.com」を大幅にアップデートしたと発表した。プレビュープログラム参加ユーザーに向けて同日から“ローリングアウト”していく。

 Microsoftはメーラーとして、Outlook.comの他にモバイル(Windows Phone/iOS/Android)版Outlook、Office 365内のOutlook Web Access、デスクトップ版Office版を提供している。それぞれのユーザーインタフェース(UI)や利用できる機能は微妙に異なるが、同社は公式ブログで「今回のアップデートは、Outlook.comの新しいOffice 365ベースのインフラへのアップグレードの一環」であると説明した。具体的な意味は不明だが、米The Vergeによると、Microsoftは年内にOutlook.comのユーザーをOffice 365に移行させる計画という。

 アップデートで追加される主な新機能は以下の通り。

受信トレイ関連

  • Clutter:ユーザーの行動履歴を反映して優先度の低いメールを受信トレイから「Clutter」トレイに移動する。マニュアルでトレイ内にメールを移動したりトレイから必要なメールを取り出したりすることで、学習させることができる。次期OfficeのOffice 2016にもある機能だ
  • Search SuggestionsとRefiners:検索時に関連性の高そうな結果候補を提示する機能と結果を送信者、フォルダ、着信日、添付ファイルなどに分ける機能
  • 新しいテーマ:13種類の新しいテーマの追加
  • リンクプレビュー:メール内にWebページや動画のリンクURLが貼ってあると、メール内でプレビューできる機能。VimeoとYouTubeの動画であればその場で再生できる
  • 行間への画像配置:テキストの間に画像をコピー&ペーストすると、そのままの位置に表示される
  • 新規作成メール画面のポップアップ
  • ピンとフラッグ:受信トレイ内のメールにピンをつけるとフォルダに移動し、フラッグをつけると検索でフィルタリングできる
  • アドイン:サードパーティー製を含むアドイン機能を追加できる。Bing MapsやUber、PayPalなどのアドインが使えるようになる
 outlook 1 Bing Mapsのアドイン

コラボレーション関連

  • Skype連係強化:受信したメールの相手をSkypeで呼び出し、Outlook.com上でチャットしたり動画チャットを開始したりできる
  • OneDriveでの共有:作成中のメールにOneDriveのファイルをドラッグ&ドロップすることでファイルを共有できる
  • Side-by-sideビュー:メールに添付されてきたWord、PowerPoint、Excelの文書をメールの隣に開き、編集もできる。編集は返信メールの添付ファイルに反映される
 outlook 2 Side-by-sideビュー

カレンダー

 共有カレンダーの管理機能、名前や招待者、場所によるイベントの検索機能などが強化された。

動画が取得できませんでした

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

注目のテーマ