Evernote、IPOに向けて元Google X幹部を新CEOに指名 リービン氏は会長に

1億5000万人のユーザーを擁するEvernoteが、事業拡大に向けて元Google Xのクリス・オニール氏を新CEOに迎える。創業者のフィル・リービン氏は会長職に留まり、製品強化に専念する。

» 2015年07月21日 12時47分 公開
[佐藤由紀子ITmedia]

 米Evernoteは7月20日(現地時間)、創業者のフィル・リービン氏がCEOを退任し、元Google Xのクリス・オニール氏を新CEOに迎えると発表した。リービン氏は取締役会長に留まる。

 evernote 左から、クリス・オニール氏、フィル・リービン氏

 リービン氏は公式ブログで、同社のサービスのユーザーが1億5000万人を超えた今、同社の潜在能力を十分に発揮する時が来たとし、自分は会長として製品の向上に専念し、競合との競争と企業の成長を新CEOに任せると説明した。

 evernote 2 Evernoteの無料アプリを使っていると有料版へのアップグレードを頻繁に促される

 同氏は米re/codeのインタビューで、この人事は事業拡大と営業強化を目的としたものだと語った。また、Evernoteの株式公開(IPO)について触れ、オニール氏はIPO時のCEOにふさわしいと語った。

 オニール氏は2005年にGoogle入りし、小売り担当ディレクターやカナダ支社のトップを務めた後、Google XでGoogle Glassに従事した。Google Glassのプロジェクトは1月にGoogle Xを“卒業”し、現在はNest Labsのトニー・ファデル氏が率いる独立部門になっている。

 オニール氏のLinkedInによると、カナダ支社は同氏の下で事業を2倍に成長させたという。リービン氏は、オニール氏はEvernoteの新たな章のスタートに最適なCEOだとしている。

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