「落ちたぁぁぁ!」は夢か現実か? PMP試験、結果はいかに女子ヘルプデスクのプロマネ修行奮戦記(2/3 ページ)

» 2015年12月04日 07時00分 公開
[鐙貴絵ITmedia]

 でも、もし、万が一落ちたら、もう1回くらい受けてもいいかな……。せっかく勉強したんだし、再試験代はちょっとだけ安いし。第一、残念ながら私が1回で受かるとは思えない。模擬試験を、時間を計りつつやってみたけれど、時間が全く足りないのだ。

 一番早いパターンでも100問を解くのに2時間20分程度かかっている。しかも、点数が足りない。本試験での合格は61%以上をとれば合格になるのだが、模擬試験の場合、80%の得点が合格の目安らしい。一番いい時の点数で75%。確実に足りない。気持ちばかりが焦る。焦っても点数は上がらないうえに、知識がなかなか頭に入らなくなってきている。

 そんなこんなで、試験問題とのバトルは遅々として進まないが、なぜか試験日の試験時間はちゃんとやってくるのだ(なぜか、じゃないでしょ)。

試験当日、容赦ない200問がわたしを襲う

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 試験当日、少々早めにテストセンターに到着。全ての荷物をロッカーに入れるように指示を受けた。かばんも、携帯も、腕時計も。テスト会場に入るときには、着ている洋服の全てのポケットをひっくり返して何も入ってないことをチェックされる。ポケットの少ない洋服でよかった……。

 着席すると画面にはPMIの文字があった。試験の受け方のチュートリアルが英語で表示されて少々焦ったが、試験問題はちゃんと日本語だった。いや、英語なんだけど日本語訳があった、というのが正しい。「日本語の問題文を読んで悩んだ時は、英語の問題文を読めば分かることがありますよ」と無謀なアドバイスをくれた人もいたけれど、私には英語を読む力がないのよ……。

 さて、いよいよ試験開始。私の課題は、問題を解くことに時間がかかりすぎること。最初のうちは時間を気にしながら進めていたけど、途中から「時間をチェックしている時間がもったいない」と思いはじめた。そこで、「100問まで進んだら時間をチェックしよう」ということにして、細かく時間をチェックするのはやめた。

 うーん。やはり、実際の試験問題のほうが模擬試験より難しいなぁ。本当にそうなのか、緊張感がそう思わせるのか。それとも、そう感じた時点で“負けて”いるのか?

 ん???? 前提条件分析?? なにこれ? こんな言葉あった? 似たような言葉に「前提条件」とか「絶対条件」という言葉はあった。ということは前提条件を分析する? いやいや、前提条件を利用した分析? あれれ? えっと??

わたし あ、正解は選択肢の中にあるんだから、そっちを見てみよう……って、どれも正解ぽいよぉー。どうしよう。ははぁ、英語の問題文を読むと分かることがある、というのはこういう時のことを言うのか。えーん、もっと英語を勉強しておけばよかった……(大抵の人が感じる、「後の祭り」というやつね)

 言葉の意味が分からないと、解きようがない。こういう問題は、カン? を使ってひとまず解答をしておいて、後から見直す問題として「Mark」して先に進めばいい。しかし、試験の本番では、そこまで頭が回らない。完全に戦略ミスだ。試験に合格するためのプロジェクトを立ち上げておけばよかった。ん? 私、変なこと言った? いかん、だんだんおかしな方向に頭が進んでいってる……

 1問1問丁寧に解くことは大事だけど、目的は「合格する」こと。時間を食いすぎてはいけない。でも、私ったらこの調子で問題を解くもんだから、100問の時間チェックの段階でやはり時間が押していた。なにせ、4時間30分の試験時間のうち、半分の100問を解いた時点で、2時間40分が過ぎていた。50問当たりでチェックしておくべきだったか。

 しかも、私ったらこの時点で集中力が切れしまって、あろうことか時間が押しているにもかかわらず、休憩をとってしまった。試験では、「トイレに行きたい」などと言えば、一時的に部屋を出ることを許されるのだ。

 休憩をとる際も時間に気をつけなければならない。「ちょっと5分」のつもりでも、実際には5分で帰ってこられないから……。休憩の手続をする間も、再入室のための手続きの間も、試験の時間は止まらないのだ。

 休憩を取ろうと試験用PCの前を立ち、出入り口まで移動し、休憩の申請をする。すると、どの席の誰が休憩に入るのかチェックされる。さらに「休憩を取っている」証として「BREAK」と書かれた名札を渡され、それを首にかけてやっとロッカールームに出ることができる。もちろん、ロッカーの中にある食べ物を食べても飲み物を飲んでも構わない。トイレなどに行っても構わない。

 ただし、この間に参考書やノート、時計、携帯電話などを手にすると、例えそうでなくても「不正行為」と見なされるので、触っちゃダメなのだ。

 お茶を飲み、チョコレートを一粒口に放り込み、伸びと深呼吸をすると、テスト会場へと戻るための手続きを始めた。まずは、本人確認、ポケットチェックなどなど。

 と、ここで誤算に気付く。自分では5分のつもりだったが、前後の手続きもあって10分近くかかってしまったのだ。まあ、初体験ということもあったんだけど、まさか、出たり入ったりするのにそんな手続きがあるなんて知らないもの!

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