ライブストリーミングのMeerkat、Twitter(Periscope)への敗北認め方向転換へ

Twitterの「Periscope」やFacebookの「ライブ動画」より先にモバイルライブストリーミングアプリをリリースしたMeerkatが、TwitterやFacebookとの競争に敗北したと認め、新たなコンセプトの製品を今秋立ち上げると発表した。

» 2016年03月07日 12時40分 公開
[佐藤由紀子ITmedia]

 「TwitterのPeriscopeFacebookのライブ動画がわれわれのユーザーを奪い去り、計画したようにはユーザーを拡大できなかった」──。ライブストリーミングサービスを手掛ける米Meerkatのベン・ルービンCEOは3月5日(現地時間)、投資家に宛てたこのような書簡をMeerkatの公式Mediumで公開した。

 これは、米Re/codeが前日、Meerkatがライブストリーミング事業から撤退すると報じたことを補足するものだ。ルービン氏は、現行のライブストリーミングサービスを終了することはなく、新たな製品を開発していると語った。

 Meerkatのアプリは、2015年2月末にまずiOSアプリとして公開された。Twitterのフォロワーにライブ予告できるのが特徴で、公開後ユーザーが急増したが、米Twitterが3月半ばにMeerkatからTwitterのソーシャルグラフへの接続を遮断し、すぐに競合する自社製ライブストリーミングアプリ「Periscope」をリリースした。

 meerkat 1

 Meerkatはその後も7月にGoProのカメラでの実況を可能にするなど新機能を追加してきた(Periscopeも今年の1月にGoProカメラに対応した)が差別化できず、ユーザーベースの大きいTwitterに対抗するのは難しくなっていった。そんな中、米Facebookも8月、「ライブ動画」でライブストリーミング市場に参入した。

 ルービン氏は、著名人やセレブにとっては不特定多数へのライブストリーミングは意味があるが、一般ユーザーにライブストリーミングを普及させるのは難しいことが分かったとし、「世界中のすべての人々にモバイルライブ動画を提供するというわれわれのビジョンを拡大する新たな製品を開発している」と語った。

 Meerkatの一般ユーザーによるストリーミングでコメント欄が活発になり、ユーザーがストリーミングをリピートするようになるのは、中継者と実際に知り合いのユーザーが交流する場合であることに着目し、それをコンセプトにした新製品を10月くらいに立ち上げるという。

 meerkat 2 公式ブログのタイトルは「新種のミーアキャット」

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