Apple、13年ぶりの減収減益 iPhoneの販売が初の減少

Appleの1〜3月期決算は、iPhoneの販売台数が前年同期比36%減と不調で、13年ぶりの減収減益だった。

» 2016年04月27日 06時26分 公開
[佐藤由紀子ITmedia]

 米Appleが4月26日(現地時間)に発表した第2四半期(1〜3月)決算は、売上高は前年同期比13%減の505億5700万ドル、純利益は22%減の105億1600万ドル(1株当たり1.90ドル)の減収減益だった。iPhoneの販売台数の36%減が響いた。iPhoneの販売台数が前年同期より減ったのはこれが初。同社の決算が減収減益になるのは13年ぶりのことだ。売上高、純利益ともに、アナリスト予測(売上高は519億7000万ドル、1株当たり純利益は2ドル)を下回った。

 粗利益率は39.4%で前年同期の40.8%を下回った。

 iPhoneの同四半期の販売台数は32%減の5119万3000台で、売上高は36%減の328億5700万ドル。

 iPadの販売台数は36%減の1025万1000台だった。iPadの販売台数は8期連続の減少となった。売上高は38%減の44億1300万ドル。

 Macの販売台数は24%減の403万4000台で売上高は24%減の51億700万ドルだった。

 iTunes StoreやApple Music、その他のサービスなどの売り上げは1%減の59億9100万ドルだった。Apple Musicの累計サブスクリプション数は1300万人に上った。

 Apple Watch、iPod、Apple TV、Beats Electronicsなどのその他のハードウェア製品の売り上げは50%減の21億8900万ドルだった。Apple Watchは発売1周年を迎えた。

 apple 1 製品別販売台数および売上高

 地域別では、中国を含むすべての地域で売上高が減少した。

 apple 2 地域別売上高

 4〜6月期の見通しについては、売上高を410億〜430億ドル、粗利益率を37.5〜38%程度と予測した。

 ティム・クックCEOは業績発表後の電話会見で「(同四半期は)非常に忙しく、困難な四半期だった」と語り、iPhoneの販売台数減少について、6sへのアップグレード率が、5から5sよりは高かったが、5sから6よりも低かったことを理由として挙げた。

 3月に発売した「iPhone SE」はまだ同四半期の販売台数にほとんどカウントされていないが、クック氏はSEが新たな顧客層をAppleのエコシステムに引き込むと語った。

 同氏は「これから紹介する予定の製品群に非常に興奮している」とも語った。Appleは電気自動車市場に参入するとうわさされている。

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