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» 2016年06月03日 07時00分 UPDATE

成迫剛志の『ICT幸福論』:“攻めのIT”ができる情シスになるために(3)

「うちの情シス、ダメで……」という話を耳にした著者が、その処方箋として「デジタルビジネス時代に対応する“攻めのIT”ができる情報システム部門への改革」を考察。第3回は、「情報システム部門の人材」について考える。

[成迫剛志,ITmedia]

この記事は成迫剛志氏のブログ「成迫剛志の『ICT幸福論』」より転載、編集しています。


  • 第1回は、“攻めのIT”の背景と、改革のための検討要素として「情報システム部門の位置付け」について考えてみた。
  • 第2回は、検討要素の2つ目として、「情報システム部門業務の内製とアウトソース」について整理した。

 今回も検討要素として、「情報システム部門の人材」について考えてみる。

3. 情報システム部門の人材

 多くの企業へのヒアリングの結果、ユーザー企業の情報システム部門の人材については、企業によって所属する人材の構成が少なからず異なるということが分かった。情シスに所属している人材を以下のように分類してみる。

  • (1)総合職として新卒採用し、新卒から情報システム部門に配属。
  • (2)情報システム部門要員としての新卒採用。
  • (3)情報システム部門要員としての中途採用。
  • (4)業務部門・営業部門に在席して成果を上げている人材を一時的に情報システム部門に異動、または人事ローテーションの一環として一時的に情報システム部門に配属。
  • (5)業務部門・営業部門出身であるが、何らかの理由で情報システム部門に異動。

(1)総合職として新卒採用し、新卒から情報システム部門に配属

 日本の多くの会社の情報システム部員は、新卒採用時に“配属先を会社に任せた”状態の総合職として入社し、最初の配属先が情報システム部門となり、そのまま情報システム部門一筋という人が多いのでないだろうか?

 新卒採用の配属時に情報システム部門を希望するケースはまれであり、多くの新入社員はその企業の“コア事業”をやりたくて入社してきたはずである。例えばアパレルであれば、洋服屋になりたくて入社しているのであるが、入社してみたら、それまで良く知らなかった情報システム部門に配属された、というようなケースである。

(2)情報システム部門要員としての新卒採用

Photo 鹿島建設のIT部門資料

 一方、新卒採用時から、情報システム部要員と明示して採用活動を行い、採用している企業がある。詳細は不明であるが、いわゆる研究開発職と同じ扱いと思われる。

 お話を伺った中で最も進んでいたのは、鹿島建設であった。情報システム部門の新卒採用のために会社案内を作成しており、事業の内容とIT部門の役割、IT部門の貢献について22ページにわたって紹介されている。

(3)情報システム部門要員としての中途採用

 最近、増えているのが情報システム部門が中途採用を行うケースである。特に技術系の中堅社員が少ないなどの理由で、IT企業からの転職者を採用しているケースを耳にした。また、経営トップの判断で、CIOや情報システム部門の責任者としてIT企業の幹部クラスの人材を採用するケースも増えているようだ。

 情報システム部要員の採用について少なからず耳にしたCIOや人事担当者の悩みは、「“その企業の業界の給与水準”が“IT業界の給与水準”よりも低いため、IT業界からの採用ができない」といったことだ。情報システム部員を専門職として位置付けていない終身雇用制の弊害といえるかもしれない。

(4)業務部門・営業部門に在席して成果を上げている人材を一時的に情報システム部門に異動、または人事ローテーションの一環として一時的に情報システム部門に配属

 自社の事業・業務や自社の顧客のニーズを知り尽くした人材を、特定のプロジェクトや経営人財育成などのために一定期間、情報システム部門に所属させるケースである。

 特に大規模プロジェクトの際に業務部門のエース級を情報システム部門に配属することは、情報システム部門全体に大きな変革をもたらす機会になるように思う。

(5)業務部門・営業部門出身であるが、何らかの理由で情報システム部門に異動

 入社以来、情報システム部門とは無縁な業務を行ってきた社員が、個人的な理由などで情報システム部門に異動になるケース。上記(4)の恒久的なパターンであれば良いのだが、そうでないケースもあるようである。


 上記の分類で、自社の情報システム部門の若手・中堅・リーダー・責任者について整理・分析してみると、所属部員のキャリアパスとモチベーション、そしてそれらの人々によって構成されている情報システム部門全体の方向性や“チカラ”が見えてくるかもしれない。

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著者プロフィル:成迫剛志

SE、商社マン、香港IT会社社長、外資系ERPベンダーにてプリンシパルと多彩な経験をベースに“情報通信技術とデザイン思考で人々に幸せを!”と公私/昼夜を問わず活動中。詳しいプロフィルはこちら


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