今回のテストから、現状でのWindows 10 MobileのContinuum for Phone機能は、PCの機能をスマートフォンで置き換えられるとまではいえない。しかし、WiDi対応のディスプレイ、もしくはアダプタを持っていれば、PCに近い作業をスマートフォンでもできる。
さすがに、ディスプレイを持ち歩くわけにはいかないが、出張先のホテルにある液晶テレビに接続して、簡単な作業を済ますことができるだろう。キーボードやマウスなどを別に持ち歩くことを考えれば、ノートPCや2 in 1のPCなどを持っていた方が便利かもしれない。個人のノートPCなどで仕事をする場合のセキュリティリスクを考えれば、シンクライアントと同じような感覚でContinuum for Phoneを利用するのが最適かもしれない。
Windows 10 Mobileには、業務に必要なメールやWebブラウザ、Officeアプリ、業務専用アプリなどをインストールしておき、データはローカルに保存せず、クラウドや自社のサーバに保存するようにすれば、企業において高いセキュリティを保つことができるだろう。
このようにContinuum for Phoneは、使い方をよく考えて導入すれば、企業にとって便利なIT機器になると思われる。Azure Active Directory(Azure AD)へのサインイン、Intuneを使ったハードウェア管理など、Windows 10とMicrosoftのクラウドサービスを十二分に生かしきることができる。
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