Win10 RS1は、クライアントPCとペアリングしたウェアラブル端末の「Microsoft Band2」や、専用アプリをインストールしたWindows 10 Mobile、Androidスマートフォンなどを使ってPCをアンロックできる。ログインの条件に、Windows Helloなどの生体認証(顔、指紋など)と、アンロックできるデバイスを持っていることを設定すれば、非常に強力なセキュリティを構築できるだろう。
また、Win10 RS1の「回復」(スタートボタンの設定から「更新とセキュリティ」を選択する)メニューには、従来の「PCを初期状態に戻す」だけでなく、OSのクリーンインストール機能が追加された。現状のプレビュー版では、Web上に置かれている外部ツールを使ってOSのクリーンインストールを実行することになっている。このあたりは、最終的にアプリケーションとして同梱されるだろう。
最近PCベンダーが独自で追加しているアプリケーションにセキュリティホールがあり、大きな問題になっている(関連記事)。Microsoftは、OSへクリーンインストール機能を入れることで、PCベンダーが余計なアプリケーションをインストールしない、“クリア”なWindows 10環境をユーザーに提供しようと考えているようだ。
またWin10 RS1には、Windows Server 2016で搭載される予定のコンテナタイプの仮想化機能が用意されている。
ユーザーにとってコンテナ型の仮想化機能は、あまり利用する機会がないだろう。しかし、この機能は既存のWin32などのデスクトップ アプリケーションをUWPアプリ(UWP環境でカプセル化する)として動かすDesktop App Converterを利用するためのインフラとなる。
これにより、Store経由でデスクトップ アプリケーションを提供できるようになるため、提供者はアプリケーションの自動更新や課金などが行えるようになる。企業などでは、今まで利用していた業務用アプリケーションを「Desktop App Converter」を使ってUWPでカプセルにすれば、Windows 10への移行が楽になるだろう。
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