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» 2016年07月01日 08時00分 UPDATE

プロマネ1年生の教科書:人を心地よく巻き込む――プロマネに必要な「ファシリテーション」スキルとは? (1/2)

プロジェクトの約束ごとを守らせるにはどうすればいいか――。今回は「ファシリテーション」のお話です。会議を仕切るというイメージを持っているかもしれませんが、本来の意味は参加者の合意形成や相互理解を支援するスキル。では、一体何をすればよいのでしょう。

[岩淺こまき,ITmedia]

連載:プロマネ1年生の教科書

 現代のプロジェクトマネジャーは、昔よりも難しいといわれています。多様な人材や混沌とした状況に苦しみ、「自分は向かない」と自信を失うこともあるでしょう。この連載は、プロマネになりたての人や、役職に就いたが“やることが山積みで、関係者の間で日々翻弄されている”人が、限られた権限やリソースの中で「ヒューマン/ビジネススキル」を使ってチームをよい状態へ導くことをテーマに、さまざまなスキルや活用法をご紹介します。

 メンバーにプロジェクトの約束ごとを守らせるにはどうすればいいか――。前回の記事では、「話し合う余地のない決定事項」を納得してもらうためのプレゼンテーション、「話し合う余地のある議題」に人を巻き込んでいくためのファシリテーションという、2種類のスキルを使い分ける必要があるというお話でした。

 今回はプレゼンテーションに続き、ファシリテーションについて説明していきます。これは「話し合う余地のあるテーマ」に対し、納得感を持って取り組むための工夫です。

 「自分が参加していない決まりごと」というのは、どうしても「勝手にどうぞ感」が高まってしまいます。メンバーがさまざまなモノゴトに対して責任を持って関わり、決定事項を守っていくためには、自分が関わっているという「自分ゴト化」の意識が欠かせません。

そもそも「ファシリテーション」とは?

 ファシリテーションというと、会議を仕切るというイメージを持っている方もいるかもしれませんが、本来は発言や参加を促したり、話の流れを整理するなど、参加者間の合意形成や相互理解を支援する機能を指します。例えば、会議の場でプロマネが「メンバーに対して意見を求めるとき」「その出た意見から何かを決めるとき」に活用するのです。

 「提案内容を検討する」ときや「要件をどんな風に実現するか検討する」という場面などでは、メンバーからの意見を参考にする場合が多いでしょう。仮にこのようなときにプロマネが独断で決めると、納得感を得るのは相当難しくなります。

photo ファシリテーションとは、発言や参加を促したり、話の流れを整理するなど、参加者間の合意形成や相互理解を支援する機能を指します(写真はイメージです)

 つまり、会議の場では、ファシリテーションでメンバーがモノゴトに関われる機会を十分に作り出すことがプロマネの役割といえるでしょう。そのポイントは大きく3つに分かれます。

  1. メンバーが参加できる機会をつくる
  2. 参加しやすい雰囲気をつくり、意見を集める
  3. 会議を“きちんと”終わらせる

1.メンバーが参加できる機会をつくる

 当たり前のことかもしれませんが、まずはメンバーが関われる機会を作り、参加を募ることから始めましょう。

 ただ単に会議をセッティングしても「意見を言う場面がない」ものはNG。プロマネの一方的な説明が主体であれば、それは会議ではなく説明会です。会議を開くする際に「何かしらの形でメンバーが関われる時間」を5〜6割以上割けるようにプランしておくことが大切です。

2.参加しやすい雰囲気をつくり、意見を集める

 参加しづらい会議の多くに見られるのは「話しづらい」「何を話してよいか分からない」という雰囲気です。話しづらい雰囲気ができるのは進行役(プロマネ)の不機嫌さがメンバーに伝染し、相乗効果で悪循環に陥ってしまうケースや、参加しているメンバーが場の空気を無視して雰囲気が悪くなり、手詰まり感が出るといったケースが大半です。

 原因としては他にもさまざまな可能性が考えられますが、だからこそプロマネが率先して、話しやすい雰囲気を作らなくてはなりません。

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