コレ1枚で分かる「クラウドのビジネスモデル」即席!3分で分かるITトレンド

クラウドのビジネスモデルを「クラウドプロバイダー」「クラウドアダプター」「クライドインテグレーター」の3タイプに分け、それぞれの得意とする競争力や、導入に必要な投資などを併せて一覧表で整理してみます。

» 2016年07月08日 13時00分 公開

この連載は

 カップめんを待つ間に、電車の待ち時間に、歯磨きしている間に“いまさら聞けない”ITトレンドが分かっちゃう! 今さら聞けないITの最新トレンドやビジネス戦略を、体系的に整理して分かりやすく解説する連載です。「この用語、案外、分かっているようで分かっていないかも」「IT用語を現場の社員にもっと分かりやすく説明できるようになりたい」――。情シスの皆さんのこんな課題を解決します。


クラウドビジネスに3タイプのアプローチ

 クラウドのビジネスモデルを3つのタイプに簡単に整理してみました。クラウドビジネスの一つの整理の仕方として参考にしていただけるのではないでしょうか。

Photo 【図解】コレ1枚で分かる「クラウドのビジネスモデル」

1. クラウドプロバイダー

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 自分たちが所有するシステム資源や独自のサービスを、スケールメリットを生かして低廉に提供するモデルです。

 自分たちではシステム資産を持たず、コストパフォーマンスの高いパブリッククラウドを利用し、その上に得意とする業務ノウハウを駆使してサービスを稼働させ、それを自分たちのサービスとして提供する方式もこのタイプに分類できるでしょう。

2. クラウドアダプター

 プロバイダーのコストパフォーマンスは魅力ですが、独自の規格に対応しなければならず、融通が利きません。そこで、この課題を補完し、共生するビジネスがこのタイプです。

 例えば、サービスごとに異なるデータ形式を簡単な操作で必要なデータ形式に変換・加工するものや、その都度ログインすることなく、1回ログインするだけで複数のシステムにログインできるという、複数サービスへのログインを代行してくれるサービスなどがあります。

クラウドインテグレーター

 さまざまなクラウドサービスを組み合わせ、お客さま専用のサービスを構築するものです。従来のSI事業者が行っている「所有」型の商材を組み合わせたシステムインテグレーションの“クラウド版”といったところでしょう。

 このタイプでは、大きな初期投資は不要ですが、クラウド独自の技術やさまざまなサービスを目利きできる力、それらを使って最適な組み合わせを作り上げるプロデューサーとしての能力が必要です。

著者プロフィル:斎藤昌義

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 日本IBMで営業として大手電気・電子製造業の顧客を担当。1995年に日本IBMを退職し、次代のITビジネス開発と人材育成を支援するネットコマースを設立。代表取締役に就任し、現在に至る。詳しいプロフィルはこちら。最新テクノロジーやビジネスの動向をまとめたプレゼンテーションデータをロイヤルティーフリーで提供する「ITビジネス・プレゼンテーション・ライブラリー/LiBRA」はこちら


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