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» 2016年07月19日 10時00分 UPDATE

2度の改正でe-文書法はどう変わるのか 検討前に知っておきたい運用効率化のポイント

2度目の改正で、対応を検討する企業が増えると予想されるe-文書法への対応。しかし、その効果を最大限に引き出すためには、改正の詳細を知り、自社の運用管理フローにどう組み込むかをしっかりと検討する必要がある。導入を成功に導くポイントはどこにあるのか。

[富樫純一,PR/ITmedia]
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Photo スーパーストリームの取締役 最高技術責任者の山田誠氏

 この秋、2度目の改正がほぼ確実となったe-文書法。今回の改正を機に、対応を検討する企業が増えると予想されるが、その効果を最大限に引き出すためには、改正の詳細を知り、自社の運用管理フローにどう組み込むかをしっかりと検討する必要がある。

 2度の改正でe-文書法はどう変わったのか、対応を成功に導くポイントはどこにあるのか――。スーパーストリームの取締役 最高技術責任者で企画開発本部 本部長を務める山田誠氏に聞いた。

規制緩和が帳票の電子化を加速

 2005年4月、法人税法、保険業法、薬事法など約250に及ぶ法令で保存が義務付けられている書類の電子化を容認するe-文書法が施行された。それに伴い、国税関係書類の保存を定めた電子帳簿保存法も改正され、領収書などの証憑をスキャナで電子データ化して保存することも認められるようになった。

 しかし、この制度には幾つもの課題があった。1つ目は、3万円以上の契約書や領収証は電子化が認められておらず、金額によって別のワークフローを構築しなければならず手間が二重になること。2つ目は、偽造を防止するために付与する電子署名が、電子署名法で定められた認定事業者によるものという要件がありコストが掛かること。3つ目は、原稿台一体型のスキャナを使って一定のサイズでカラースキャンを行う必要があるなどスキャン保存の要件が紙よりも厳格だったこと――。こうした課題が企業の導入を阻んでいたのだ。

 さらに、電子化にあたっては、関係する帳簿の電子保存が承認されていることを前提としていたため、税務署の指導により申請を取り下げるケースも少なからず発生していた。そのため、国税庁におけるスキャナ保存承認件数は、電子帳簿保存法累計承認件数16万5372件のうち、わずか152件(2014年度・出典「平成27年11月国税庁公表資料」)という少なさだった。

 そこで国は、2015年3月に電子帳簿保存法を改正。スキャナ保存制度の要件を大幅に緩和し、2015年9月に承認申請が開始された。

 改正後は、従来は認められていなかった3万円以上の証憑の金額規制が撤廃され、サイズとカラー保存の要件もなくなった。さらに電子帳簿保存法に基づく事前承認が不要になり、電子署名も廃止。入力者を特定するために、電子署名の代わりに入力者か監督者の情報を確認できることが要件に追加されている。なお、タイムスタンプについては「非改ざん証明」機能を維持する観点から、そのまま継続となっている。

 さらに2016年9月からは、スマートフォンによる領収証の読み取りにも対応する予定となっている。この改正では、領収証の受領者が自らデータ化することを前提として領収証への自署が義務化されるといった追加要件はあるものの、規制緩和によって証憑の電子化が急速に普及すると見られている。

Photo e-文書法改正後は「技術要件」と「適性事務処理要件」を満たす必要がある

コスト削減と業務効率化をもたらす証憑の電子化

 では、このスキャナ保存制度は企業にとってどのようなメリットがあるのだろうか。国産ERPパッケージにおいてトップシェアを誇る「SuperStream-NX」の開発元、スーパーストリームで取締役 最高技術責任者 企画開発本部 本部長を務める山田誠氏は、コスト削減業務効率化という2つの効果をもたらすと話す。

 「証憑の電子化による効果の1つが、紙書類の保管コスト削減です。企業規模による違いはありますが、大企業では国税関係の紙書類だけで毎年数本分ものキャビネットが必要になります。また、遠隔地の倉庫へ保管書類を送る輸送費、貸倉庫の賃貸料といった費用もかかります。デジタル化すれば、これらにかかる経費を大幅に削減できます」(山田氏)

 業務効率化については、保管や検索、閲覧にかかっていた労力が不要になる。伝票と証憑をひも付けて管理できるようになるため、会計監査時など必要なときに必要な伝票と証憑をすぐに検索できるなど、業務に要する時間も大幅に短縮される。紙とデータの突合やチェックを簡便化できるという効果もある。

 「ただし、スキャナ取り込みに切り替えた場合、領収証をデジタル化する作業が新たに発生するため、作業負荷が高まると懸念される可能性もあります。作業工数だけを単純に比べるのではなく、デジタル化によって得られるトータルのメリットを考えて全社で推進することが望まれます」(山田氏)

 そして帳票と証憑を関連付けるには、システム側にも仕組みを用意しなければならない。その役割を果たすのが「SuperStream-NX 証憑管理オプション」だ。

証憑登録の自動化と高度な検索性を実現

 SuperStream-NX 証憑管理オプションは、e-文書法が改正される前の2014年7月、各種ERPパッケージ/会計ソフトに先駆けて「SuperStream-NX統合会計」のオプション機能として提供された。

 「証憑管理オプションは、電子化による規制緩和とコスト削減、業務効率化の向上といった電子証憑管理ニーズの高まりをにらんで開発した製品です。キヤノンマーケティンググループの持つドキュメント管理技術とノウハウを活用することで、経理部門の業務負荷になっていた証憑管理を便利にすることを目的としています」(山田氏)

 証憑管理オプションの最大の特徴は、伝票に付随する証憑をスキャンしたときに、会計データと自動で関連付けることだ。

 「証憑管理オプションを利用すると、入力した複数の伝票に対する証憑添付台紙が一括で出力されます。この台紙に領収証を貼り付けてスキャナでまとめて取り込むと、1つのPDFファイルが作成されます。証憑添付台紙には伝票ごとに個別のQRコードが付与されているので、作成された証憑のPDFファイルは伝票ごとに分割され、該当する伝票との関連付けが行われます」(山田氏)

Photo 証憑管理オプションを利用した場合のワークフロー

 取込んだ証憑のPDFファイルは、バージョン管理を開始するとともにタイムスタンプを発行し、承認ワークフローに乗せられ最終承認を経て伝票の確定および、元帳に転記。その後、画像の確認を実施するという流れで運用される。

税務調査など定期的な検証が必要の際には、各種伝票の入力画面、ワークフロー承認などの伝票照会画面、各種チェックリストや伝票明細などの画面からいつでも証憑を検索し確認することが可能だ。ちなみに、証憑検索機能やバージョン管理機能、タイムスタンプサービスとの連携機能などは、2016年11月に証憑管理e文書対応オプションとして提供開始する予定になっている。

 「このようにSuperStream-NX統合会計と証憑管理オプションを組み合わせると、経理部門の実務責任者が伝票と証憑の整合性を確認して承認できるという相互チェックを実現するほか、定期的な社内監査の資料として役立てたり、業務フローを見直して再発防止策に役立てたりして電子帳簿保存法の『適正事務処理要件』に対応する運用が可能になります」(山田氏)

大きな効果を生んだ事例も

 既に証憑管理オプションを導入し、電子化した証憑を効率的に運用している事例も多い。例えば、風力発電・太陽光発電など再生可能エネルギー事業をグローバルに展開するユーラスエナジーホールディングスでは、法人40社あまりにSuperStream-NX統合会計と証憑管理オプションを導入し、証憑管理の効率化に役立てている。

 同社では、到着した請求書をスキャナで取り込むと、自動で伝票にひも付ける仕組みを構築。このシステムの導入で拠点の壁を越えたワークフローが実現され、財務経理部での集中管理が可能になった。これにより、請求書の原本が到着する前に承認や支払いを行えるようになり、業務効率が大幅に向上したという。

 このように、SuperStream-NX 証憑管理オプションは、経理部門が長年抱えていた紙の証憑管理の課題を解決してくれる。上場企業750社以上、合計8000以上に及ぶ中堅〜大手のSuperStream-NXユーザー企業はもちろん、ERPパッケージ/会計システムの更改を検討している企業にとっても、魅力的な製品といえるだろう。

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提供:スーパーストリーム株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia エンタープライズ編集部/掲載内容有効期限:2016年8月25日