――グローバルに展開していくにあたって、乗り越えるべき障害はどこにあるのでしょう。
新野社長: 今のわれわれが持っているリソースだと、グローバルにサービスを展開するデリバリー力が圧倒的に足りません。中国や台湾、シンガポール、オーストラリアなど、アジア圏で自力でやれる場所は手を広げていますが、ヨーロッパや北米、南米などはプロダクトのチャネルはあっても、いわゆるSIサービスのデリバリー力がない。ここを早く解決するためには、M&Aやパートナリングで補完するしかないと思います。
とはいえ、手を広げすぎると力が分散してしまうのが難しいところです。まさに今年、どの地区で何をやるのかを決めようとしています。多分、全世界で同じことはできません。それぞれの地域で関心が高いことは少しずつ違いますし、われわれが持っているアセットも異なる。その中でどこで何をという優先順位を早く決めて、そこを強くすることを考えるべきでしょう。
人口が1億や2億いる地域であれば、うまくやれるはず。日本の中で2兆円規模でやっているわけだから、それに近いことをやれないわけはないんです。広く薄くではなく、ある地域でポジションを取り、それを横展開するほうがビジネスはスケールしやすいのかもしれません。
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