K子: そうだね。何も今始まったことじゃないけど、とにかく周りの様子を見るのよね。率先してやろうとするよりも、誰かがやってくれるならそれについていきますって感じ。
Y子: そうそう。失敗したくないのか諦めているのか分からないけれど、頑張るより適当なところで手を打って、みんなで“よかったねー”みたいになるのよ。このあいだ、研修でグループワークをやらせたんだけど、どのグループも時間内に終わらなくてね。振り返りのときに「完成しなくて悔しい」というようなコメントを言うチームが1つもないの! それどころか「一生懸命がんばったから良かった」みたいなことを言うのよ。“石にかじりついてでもやり遂げる”というような気概はないのか! って。ねぇ、これどう思う?
Y子よ……。お酒のせいか話がずれているぞ。
わたし: 目立ちたがらないってことは、親分肌の人とか「俺についてこい」みたいな人がいないってこと?
K子: そんな感じかなぁ。親分肌の人がいないってわけじゃないけどね。グループワークをさせたとき、親分肌の人がいたらその人をリーダーにして、他の人はもう「あなたについていきます」みたいな感じになるし、いない場合は“全員で納得いくまで話し合う”完全合議制をとることが多いわね。かといって、奇抜なアイデアを出すこともしないのよね。思い付いていてもそれを言わないって感じなのよ。
Y子: 手痛い失敗をするのが嫌なのかな。失敗に慣れてないって感じなのよね。若いんだから、もっと失敗を恐れないでぶつかってきてほしいのよ。人生は1度や2度じゃないんだから。
うんうん……え? 最後、何って言った!? 妖怪じゃないんだから。飲ませすぎたかな。
K子: Y子ぉ。それをいうなら、会社は1つや2つじゃない、じゃない? 失敗だと思ったら転職したらいいのよ。
K子まで何を言い出すんだ! 2人がお酒のせいで壊れていく……。
わたし: つまり、メモを取らないし、かといって覚えないし、周りにあわせようとして目立ちたがらないってこと?
私は急いで軌道修正しようと、こんなふうに聞いてみた。Y子とK子は二人そろってうなずく。
わたし: えっと……逆に何か良いところはないの? そういうところばかりじゃないと思うんだけどさ。
(7月29日公開予定、後編につづく)
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