企業のWindows10移行を阻む、無償アップグレード終了で確認すべきことEnterprise IT Kaleidoscope(2/2 ページ)

» 2016年08月01日 08時00分 公開
[山本雅史ITmedia]
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XP移行時の対応が尾を引く恐れ

 こうした状況を踏まえると、2014年以降にリリースされたPCであれば、十分にWindows 10のメリットを生かせるだろう。Windows 8がリリースされた2012年製のPCでもWindows 10は問題なく動作するが、その時点でリース導入したPCの期限が2017年に終了することを考えれば、前倒しでリプレースしてもいい。

 問題は、2014年春のWindows XPのサポート終了時に購入したPCだ。この時に購入された多くのPCが、Windows 8ではなく、Windows 7にダウングレードされて企業で稼働している。これらのPCでもWindows 10は動くが、一部のアプリケーションがWindows 10に対応していないことがあり、事前にテストしてアップグレードした方がいい。

 今後はWindows 10の環境が当たり前になるに従って、ハードウェアの入れ替え時にOSを変更するのではなく、適宜アップグレードしていくことが当たり前になるだろう。このことは、長年のPCリプレースの方法に慣れ親しんでいる企業にとって、乗り越えなくてはならない変化だ。

「Windows as a Service」では例えば、「CBB」と呼ばれるモデルの場合、OSを数カ月から1年間隔でアップグレードしていくようになる

 その意味でWindows 7/8.1からWindows 10への移行は大きなハードルだが、いったんWindows 10にアップグレードすれば、後は「Windows as a Service」のポリシーに則り、ハードウェアの寿命が来るまで新しいWindows 10にアップグレードし続けられる。Windows 10への移行を社内のPC管理を大きく見直すきっかけにしてほしい。

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