次期Windows 10のCreators Update 3D機能は企業にメリットあり?Enterprise IT Kaleidoscope(2/3 ページ)

» 2016年11月30日 07時00分 公開
[山本雅史ITmedia]

 Microsoftは、2017年をコンシューマーにおけるMRやVRの幕開けと考えているようで、ビジネスアプリケーションのOfficeも、3Dオブジェクトを扱えるようにする計画を立てている。例えば、MR HMDを介して複数のユーザーが仮想現実空間の会議に参加し、3DオブジェクトをサポートしたPowerPointでプレゼンテーションを行うといったことも可能になるかもしれない。

Creators Updateに付属するPaint 3Dアプリ。3Dオブジェクトの作成だけでなく、2Dの絵や写真を3D空間に配置できる
多くのユーザーや企業が3Dオブジェクトを販売したり、提供したりできるようなWebサイトも用意される
新しいOfficeでは3Dオブジェクトが扱えるようになる
新しいOfficeではベクターグラフィックのSVGフォーマットもサポートされる。Adobe Illustratorなどで作成されたアイコンなどが直接利用できるようになる

連絡先も1つに?

 3D関連の他には、Windows 10の連絡先(People)に登録されているユーザーをデスクトップにピン留めし、メールやメッセージング、Skypeなどのコミュニケーションツールから簡単にアクセスできる機能「MyPeople」が提供される。

MyPeopleでは頻繁に連絡を取る相手をデスクトップにピン留めできる。デスクトップのピン留めをクリックすれば、メールやメッセンジャー、Skypeなどを使ってすぐにコミュニケーションがとれるという仕組みだ

 この機能は細かなアップデートの1つと考えられるが、Microsoftはユーザーが持つ連絡先の情報を一括して管理し、さまざまなアプリと連携してコミュニケーションがとれるようにしたいと考えているのだろう。

 もしかすると、同社が買収したLinkedinの情報や、Facebookの友人関係の情報などの連絡先が集約するようになるかもしれない。クラウド上の連絡先サービスと連携し、各サービスでアップデートされれば自動的に最新の情報にアップデートされたり、MyPeopleからLinkedinやFacebook、Twitterなどを使ったコミュニケーションサービスとも連携することも考えられる。

 企業での利用を想定すれば、会社単位でのコンタクト情報を一括管理し、さらに社員のプライベート関係の連絡先を持つといった使い方も考えられる。日本のSanSanの名刺サービスのように、名刺をベースとしてコンタクト情報を集めるサービスと連携してくれると、便利になるだろう。また会社の組織図と社員情報を一括して相互にやり取りするような仕組みができれば、ビジネスサービスとしては面白いモノになると期待できる。

 このあたりの可能性はCreators Updateで完成されるのではなく、Office 365やDynamicsなどと連携したサービスが継続的に開発されていくこととで実現していくかもしれない。この他にWindows 10が搭載されたゲーム機のXbox Oneには、Microsoftが買収したゲーム実況サービスBeamの機能も提供される。

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