ちょっと前に流行ったスティックPCはビジネスに使えるか?ビジネスギア探訪(2/4 ページ)

» 2017年01月07日 10時00分 公開
[羽鳥正明ITmedia]

 最初に、家庭とオフィスで使うために配線類を用意しました。HDMI延長ケーブル、USB給電器、給電用のmicroUSBケーブルがオフィスでも必要です。MS-NH1は2アンペアで給電する必要があり、一般的なスマホ用の1アンペアでは足りませんから注意が必要です。そこで今回は、家にあった2.1アンペア出力のUSB給電器を流用することにしました。ケーブルは手持ちがなく、最大2.4アンペアまで対応するケーブルを新たに購入しました。

スティックPC MS-NH1にケーブル類を接続した様子

 会社のメインPCはトリプルディスプレイで表示しており、3台目のディスプレイにDVI端子で接続しています。今回はそのディスプレイのHDMI端子にMS-NH1を接続しました。ディスプレイ側で入力を切り替えれば、すぐにメインPCとMS-NH1の表示を変更できます。

 MS-NH1とディスプレイの接続やMS-NH1の起動はすぐに終わりましたが、キーボードとマウスをどうするかという問題があります。メインPCとは別にMS-NH1のためにキーボードとマウスを用意すると、机が狭くなってしまいます。そこでBluetooth接続の極小キーボード&タッチパッド(Seenda製のIS11-BT05)を使うことにしました。これなら家庭のテレビに接続しても手軽にPC操作ができます。会社で使っているMicrosoftのエルゴノミクスキーボードと比較すると、同じデバイスでも大きさの違いに驚きます。

スティックPC 下はIS11-BT05。大きさの違いは一目瞭然です

 MS-NH1とIS11-BT05とのBluetooth接続もスムーズに済み、いよいよ検証です。最初に会社で使っているMicrosoftアカウントでOneDriveにログインします。これでOneDriveのクラウド上にあるファイルをそのままスティックPCでも扱えるようになります。

 ここで気になる点は、スティックPCの内蔵ストレージの容量です。現在市場に出回っているスティックPCの多くはストレージ容量が32GBであり、MS-NH1も32GBです。実際の空き容量をプロパティで確認すると、10.7GBしか残っていませんでした。快適に使うにはOneDriveとスティックPCのローカルディスクを同期させた方が良いのですが、筆者が業務で使うOneDriveには100GBほどのデータがあり、スティックPCとの同期は諦め、オンライン上のファイルをスティックPCから呼び出して使うことにしました。

 なおスティックPCのmicroSDカードスロットに128GBや256GBのカードを挿せば、容量の大きなOneDriveとも同期できます。費用面でも2016年12月現在では256GBのmicroSDカードの市場価格が2万円前後ですから、余裕のある方はぜひお試しください。

スティックPC スティックPCの当初のディスク状態。後で分かりましたが、この製品はWindows 8.1回復のために約8.7GB使われています。Windows8.1にする必要がなければ、削除して空き容量を約20GBに増やせます

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