Apple、「iPhone 7」が好調で過去最高の売上高

Appleの第1四半期(10〜12月)の決算は、iPhone 7の販売が好調で、過去最高の売上高を更新した。App Storeなどのサービスの売上高も好調で、売上高、純利益ともにアナリスト予測を上回った。

» 2017年02月01日 07時06分 公開
[佐藤由紀子ITmedia]

 米Appleが1月31日(現地時間)に発表した第1四半期(10〜12月)決算は、売上高は前年同期比3%増の783億5100万ドル、純利益は3%減の178億9100万ドル(1株当たり3.36ドル)で、売上高は過去最高を記録した。2016年9月に発表した「iPhone 7」および「iPhone 7 Plus」の販売が好調だった。売上高、1株当たり純利益ともに、アナリスト予測(売上高は773億8000万ドル、1株当たり純利益は3.22ドル)を上回った。

 ティム・クックCEOは発表文で、iPhoneの販売台数が過去最高だっただけでなく、iPhone、サービス(App StoreやApple Musicなど)、Mac、Apple Watchの売上高も過去最高だったと語った。「今後打ち出していく新製品についてわくわくしている」という。

 粗利益率は38.5%で前年同期の40.1%を下回った。

 iPhoneの同四半期の販売台数は5%増の7829万台で、売上高は5%増の543億7800万ドル。新モデルのiPhone 7/7 Plusが好調だった。新モデルの貢献で、ASP(平均販売価格)が過去最高の695ドルになった。

 iPadの販売台数は19%減の1308万1000台だった。iPadの販売台数は11期連続の減少。売上高は22%減の55億3300万ドル。

 Macの販売台数は1%増の537万4000台で売上高は7%増の72億4400万ドルだった。昨年10月に発表した新しいMacBook Proが好調だった。

 iTunes StoreやApple Music、Apple Pay、Apple Careなどのサービスの売り上げは18%増の71億7200万ドルで過去最高だった。

 Apple Watch、iPod、Apple TV、Beats Electronicsなどのその他のハードウェア製品の売り上げは8%減の40億2400万ドルだった。AppleはApple Watchの販売台数と売上高を公表していないが、売上高は過去最高だったとしている。

 apple 1 製品別明細

 地域別では、中国での売り上げが12%減だった他はいずれも前年同期より増加している。特に日本が好調で、20%増だった。

 apple 2 地域別明細

 第2四半期の予測については、売上高は515億ドルから535億ドルの間で、粗利益率は38〜39%としている。

 業績発表後の電話会見では、ティム・クックCEOがSiriとHomeKitについて触れ、自分の日常生活に欠かせないものになっていると語った。

 サービス部門について、App Storeの売上高が12月に記録を更新したことに触れた。ルカ・マエストリCFO(最高財務責任者)は、2016年のApp Storeの売上高は、米GoogleのGoogle Play Storeの2倍以上だったと語った。

 質疑応答で2000億ドルものキャッシュをどう使うのかという質問に対し、クック氏は、企業の買収、Apple Musicでのオリジナルコンテンツの制作、Apple TV関連の計画について語った。

 Qualcommの訴訟については、「ソファを売る価格を相手の家の広さによって変えるようなものだ」とし、裁判は長くかかるだろうが、こうしたことが許されるはずはないと語った。

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