シリコンバレー見聞録 家庭用IoT製品の体験型ショールーム「Target Open House」柴崎辰彦の「モノづくりコトづくりを考える」(2/2 ページ)

» 2017年02月26日 08時00分 公開
[柴崎辰彦ITmedia]
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 Dysonや見慣れた台所用品に加え、体温計にもIoT化の流れが。

ALTALTALT Dyson製品やIoT付きの鍋に加え、Smart Ear Thermometer(耳型体温計)も展示されていた

 何でもスマート(笑)。

ALTALTALT スマートバスケットボール(左)やスマートトイ(中)、スマートウォッチ(右)

接続機能を持つスマート製品の“事業領域”は5段階で進化する!?

 経済学者 マイケル・E. ポーターによると、接続機能を持つスマート製品のケイパビリティ増大に伴い、業界内の競走状況が変化するほか、“事業領域”が拡大していくという(HBR2015/4『IoT時代の競争戦略/How Smart Connected Products Are Transforming Competition』)。

 これは、競走の基本が「1. 製品」から、関連性の強い製品からなる「4. 製品システム」、さらには多数の製品システムの複合体「5. 複合システム」へ移行するのに伴って起きる。例えば単なるヘルスケア用のデバイスを提供する企業が、将来は医療・健康産業業界で競争しているかもしれない。

  1. 製品(いわゆる従来のProduct)
  2. スマート製品(Smart Product)
  3. 接続機能を持つスマート製品(Smart Connected Product)
  4. 製品システム(Product System)
  5. 複合システム(System of Systems)

 Target Open Houseに展示されていたデバイスは、「2. スマート製品」もしくは「3. 接続機能を持つスマート製品」であるが、こういったものをシステムとしてインテグレーションするには、われわれKNOWLEDGE INTEGRATERの腕の見せどころだろう。

 10回に渡って連載してきたシリコンバレー見聞録も残念ながら今回でおしまい。また会う日まで。いや、次はあなたがレポートする番だ!

著者プロフィル:柴崎辰彦

富士通グローバルサービスインテグレーション部門戦略企画統括部長。

著書『勝負は、お客様が買う前に決める!』(ダイヤモンド社)。詳しいプロフィールはこちら


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