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» 2017年06月20日 12時00分 UPDATE

即席!3分で分かるITトレンド:コレ1枚で分かる「LPWA主要3方式の比較」

IoT向け無線通信技術として注目されている「LPWA」。その基本と、主要な規格「LoRaWAN」「NB-IoT」「SIGFOX」の特徴を解説します。

[斎藤昌義(ネットコマース株式会社),ITmedia]

この連載は

 カップめんを待つ間に、電車の待ち時間に、歯磨きしている間に“いまさら聞けない”ITトレンドが分かっちゃう! いまさら聞けないITの最新トレンドやビジネス戦略を、体系的に整理して分かりやすく解説する連載です。「この用語、案外、分かっているようで分かっていないかも」「IT用語を現場の社員にもっと分かりやすく説明できるようになりたい」――。情シスの皆さんのこんな課題を解決します。


 「LPWA(Low Power, Wide Area:省電力広域無線ネットワーク)」は、少ない消費電力で半径数キロ〜数十キロの通信が可能な無線通信技術の総称です。通信量が比較的少なく、低消費電力が求められるIoT(Internet of Things/モノのインターネット)での利用が期待されています。

Photo 【図解】コレ1枚で分かる「LPWA主要3方式の比較」

 低消費電力の無線ネットワークには、BluetoothやZigBeeなどがありますが、これらは電波を遠くまで飛ばすことはできず、1つの中継器でカバーできる範囲は限られてしまいます。広域に大量のモノを配置し、センサーデータを取得しなければならない場合には、多数の中継器を設置する必要があり、IoT用途には向きません。

 また、広域をカバーできる3G/LTEの携帯電話のネットワークでは、1回線あたり月々数百円の通信料金が必要となることに加えて、モノに組み込む通信モジュールも高額になり、消費電力も大きいことから、これもまたIoT用途には向きません。

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 LPWAは、こうした課題を解決する通信手段として登場しました。通信速度は100bps〜数十kbps程度であり、3G(下り最大14.4Mbps/上り最大5.76Mbps)/LTE(下り最大150Mbps/上り最大50Mbps)と比較すると桁違いに遅い通信速度ですが、用途を絞り込めば、圧倒的な低消費電力で広域での通信を可能にし、通信モジュールが低価格であることからも、IoTのための無線ネットワークとして期待されています。

 主要な方式として、「LoRaWAN」「NB-IoT」「SIGFOX」があります。

LoRaWAN

 ゲートウェイを1台設置すれば、半径数キロ〜数十キロの範囲でネットワークを自由に構築することができます。これは他の2つと大きく異なる点で、NB-IoTやSIGFOXがカバーしていない山奥などでもネットワークを構築することができます。

 LoRaWANの仕様は、約400社が参加するLPWAの標準化推進団体「LoRa Alliance」でオープンに策定されており、各企業が得意分野を生かしてサービスの差別化を進めています。

 LoRaWANに対応したゲートウェイ1台の価格は数万円〜数十万円で、1台で半径数キロ〜数十キロの範囲をカバーできることから、トータルで考えれば低コストでの利用が可能になります。例えば、「SORACOM Air for LoRaWAN」の場合、ゲートウェイ×15台、デバイス×6万台の場合、月額7.6円ほどで利用できます。

NB-IoT

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 通信事業者が既に保有しているLTEの基地局をそのまま利用できることから、携帯電話事業者が積極的に取り組んでおり、早期に全国規模をカバーできると期待されています。

 これまでのLTE回線の基地局をそのまま使えることから、通信品質や災害時の対応などでも安心感が高く、双方向通信が可能で、速度は比較的速く、LoRaWANのようにゲートウェイを設置する必要がない、といったメリットがあります。

 ただし、具体的なサービスはまだ始まっていないことから、料金が未定であり、実績もこれからといった懸念もあります。

SIGFOX

 仏SIGFOX社の独自規格ですが、破格の安さが特徴で、その金額は、1日2回通信するデバイスが100万台以上あれば、1回線あたりの通信料金は年100円となり、月額換算すると、10円以下になります。

 また、日本を含む25カ国の主要都市で既に実績があり、同一のネットワークとクラウドを利用できることで、グローバルにデバイスを展開する場合などに向いています。

 ただし、通信速度はデバイスからクラウドへの上りだけであること、また通信速度も100bpsであるといった制約があります。

著者プロフィール:斎藤昌義

book 【図解】コレ1枚でわかる最新ITトレンド [増強改訂版]

 日本IBMで営業として大手電気・電子製造業の顧客を担当。1995年に日本IBMを退職し、次代のITビジネス開発と人材育成を支援するネットコマースを設立。代表取締役に就任し、現在に至る。詳しいプロフィールはこちら。最新テクノロジーやビジネスの動向をまとめたプレゼンテーションデータをロイヤルティーフリーで提供する「ITビジネス・プレゼンテーション・ライブラリー/LiBRA」はこちら


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