ServiceNow×JP1の連携ならおまかせ――日立の「IT運用最適化サービス」

日立製作所が、コンサルティング、SI、サービスプラットフォームまでトータルで提供し、業務プロセスやシステム運用の全体最適化を支援する「IT運用最適化サービス」を開始した。

» 2017年06月30日 15時20分 公開
[金澤雅子ITmedia]

 日立製作所(日立)は、ITサービス運用の継続的な改善を支援する「IT運用最適化サービス」を6月30日に発売した。ITサービスマネジメントとシステム運用の両面から課題を発見し、解決策の提案とそれを実現するシステム環境を提供。ビジネス環境や顧客ニーズの変化に応じた、ITサービスの継続的な改善により、全体最適化を支援する。

 同サービスは、ITサービスの運用改善に関するコンサルティングからシステム構築までを行う「立ち上げ支援サービス」、継続的な運用改善を支援する「継続支援サービス」、そして、改善時に必要となるSaaS型ITサービスマネジメントクラウド「ServiceNow」と日立の統合システム運用管理ツール「JP1」の両製品をつなぐ連携テンプレートを含む「サービスプラットフォーム」の3つで構成される。

Photo 「IT運用最適化サービス」の概要図

 ITサービスマネジメントのノウハウを持つ日立のコンサルタントと、システム運用のノウハウを持つJP1技術者の知見を融合し、個別に最適化された業務プロセスを標準化し、見直しを行うという。

 その結果に基づき、ワークフローや可視化ツールなどのアプリケーション群を備えたServiceNowと、システム運用の自動化やシステム分析といったJP1の機能を活用することで、企業内の業務を横断的に連携させ、システム運用の効率化やサービス品質の向上まで含めた、適切なプロセスへの改善を実現する。コンサルテーションからサービスインまでの期間は「およそ3カ月強」(日立)としている。

 ServiceNowのアプリケーション群とJP1の機能を連携させるテンプレートについては、「ジョブ運用プロセス標準化」と「障害対処プロセス標準化」の2種類を用意。

 例えば、ジョブ運用プロセスの連携テンプレートでは、利用部門からの変更要求の受け付け、責任者による承認、変更作業の実行、変更結果の記録など、IT部門が行う一連の作業手順をServiceNowのワークフローとして標準化するとともに、JP1で変更結果のエビデンスを自動で取得し、保存するなど、必要な作業を漏れなく確実に実行できるようになるという。

 今後も顧客ニーズに合わせて、DevOps環境やプロビジョニングの運用プロセス、ソフトウェア配布プロセス、デスクトップ管理プロセス、バックアップ管理プロセスといったさまざまなテンプレートを拡充していくとしている。

 これまでも日立とServiceNowは連携していたが、今回のサービスでは各ツールや連携テンプレートに関する使い方、技術的な質問といった問い合わせに加え、ServiceNowを含めたサービスプラットフォーム全体のバージョンアップなども、日立が一括して対応するほか、単年契約も選択できるようになった。運用まで含めたイニシャルコストを抑えることで、中堅・中小企業でも導入しやすくするのが狙いだ。

 業務状況に合わせてシステム導入やサービスが変わるため、価格は個別見積もりとなる。提供開始は2017年7月31日から。

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