2017年第1四半期の国内サーバ市場規模は5.7%減の1265億円――IDC調べ(1/2 ページ)

IDC Japanの調査によると、2017年第1四半期の国内サーバ市場は、出荷台数は前年同期比でプラス成長となったものの、出荷額は前年同期比5.7%減となった。

» 2017年07月03日 15時30分 公開
[金澤雅子ITmedia]

 IDC Japanは6月30日、2017年第1四半期(1月〜3月)の国内サーバ市場動向を発表した。2017年第1四半期の国内サーバ市場規模は1265億円で、前年同期から5.7%減少。出荷台数は13万9500台で、前年同期から1.3%増加した。

 出荷額がマイナス成長となったことについては、メインフレームとその他のサーバ(メインフレームとx86サーバ以外のサーバ)の出荷額が前年同期比で2桁のマイナス成長となったことが要因と説明。また、x86サーバの出荷額も微減となり、全サーバ出荷額のプラス成長要因にはならなかった。

 一方、出荷台数は前年同期比でプラス成長となった。全サーバ出荷台数の99%を占めるx86サーバの出荷台数が増加したことが主原因。その他のサーバの出荷台数も増加したという。

 x86サーバの出荷額は、前年同期比1%減で939億円。出荷台数は、同1.3%増で13万8000台だった。クラウドサービスベンダーに加え、金融、製造、通信といった大企業向けの需要が堅調であったとみている。

 メインフレームの出荷額は前年同期比11.7%減で234億円、その他のサーバの出荷額は同27.9%減で93億円だった。ミッションクリティカル業務用途としての需要が底堅いものの、大型案件の減少や低単価の中小型サーバ出荷比率が増加したことが要因としている。なお、その他のサーバの出荷台数は、前年同期比4.9%増の1326台だった。

 IDC Japan エンタープライズインフラストラクチャ リサーチマネージャーの下河邊雅行氏によると、導入形態については、クラウドファーストという考え方が進んでいるものの、大企業を中心に、クラウドかオンプレミスかといった二者択一の選択ではなく、組織全体をふかんして最適なコンピューティングリソースを選択するという考え方が定着しつつあるという。

 また、ITベンダーは、製品のスペックやソリューションの優位性を訴求するだけではなく、顧客の経営に貢献するITインフラベンダーとして、顧客が得られる総合的なメリットを訴求していく必要があると分析している。

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