Special
» 2017年08月16日 10時00分 UPDATE

パートナーの力で日本企業のデジタルトランスフォーメーションを推進――日本マイクロソフトの挑戦

日本マイクロソフトが、パートナー向けカンファレンス「Microsoft Inspire 2017」の最終日、パートナー企業各社を前に同社の2018年度の戦略を説明。パートナーと協力してクラウドサービスを拡販していく姿勢を示した。

[PR/ITmedia]
PR
Microsoft Inspire 日本パートナーセッション 日本マイクロソフト代表取締役社長の平野拓也氏

 「私が社長に就任して、はや2年が過ぎました。就任当時、日本マイクロソフトの売り上げのクラウドミックスは10%未満でしたが、これを2年で47%にまで向上させました。前会計年度(2016年7月〜2017年6月)は、これまで以上にいろいろなトランスフォーメーションが見られた1年でしたが、すべてパートナーの皆さまのお力なしでは実現できなかったことだと思います」――。

 2017年7月9日から13日まで、米国ワシントンD.C.で開催された、マイクロソフトコーポレーション(以下マイクロソフト)が主催するパートナー向け年次イベント「Microsoft Inspire 2017」の最終日、日本マイクロソフトの代表取締役社長、平野拓也氏は、イベントに参加した、過去最高となる約450人の日本のパートナーに向かって謝辞を述べた。

 マイクロソフトは、Inspire 2017の会期中、3日間にわたって、これから目指す市場にある“機会”、そしてそれに合わせて取り組んだ組織変更とパートナー施策、パブリッククラウドプラットフォーム「Microsoft Azure」が世界でどのように役立っているか、マイクロソフトはサイバーセキュリティをどう捉え、どう対策しているか、といった話を、キーパーソンを通してパートナーに語った。

 CEOのサティア・ナデラ氏は、初日の基調講演「Vision Keynote」で、眼前に広がるインテリジェントエッジとインテリジェントクラウドから構成される、さまざまなモノやコトのデジタル化、いわゆる「デジタルトランスフォーメーション」の先にある市場を、「4兆5000億ドルの機会」だと強調。その市場に合わせて、Microsoftは4つのコアソリューション、「モダンワークプレイス」「ビジネスアプリケーション」「アプリケーション&インフラストラクチャー 」「データ & AI」を提供していくと宣言した。

Microsoftが考える4つのコアソリューションと、そのための製品群 Microsoftが考える4つのコアソリューションと、そのための製品群

 翻って、日本市場にはどのような機会があるのか。ローカルリージョン向けのセッションでは、日本のパートナーに向けて詳しい解説があった。

日本企業のデジタルトランスフォーメーションを支援

 日本のデジタルトランスフォーメーション市場は、「約26兆円規模」になると平野氏は話す。「Windows 95の頃、Windowsを搭載するPCの市場規模は約1400億円くらいでした。その後、クライアント・サーバ市場にも世界が広がって、2005年頃には市場規模が1兆4400億円と、約10倍に拡大しました。さらに、モバイルとクラウドの領域にもビジネスが広がり、2015年にはさらに10倍の14兆4000億円の市場になっています。そして、インテリジェントクラウドとインテリジェントエッジが活躍するデジタルトランスフォーメーションの市場は、26兆円のチャンスがあると考えています」

世界および日本市場に存在する「機会」 世界および日本市場に存在する「機会」

 このデジタルトランスフォーメーションにより、「今までの勝利のパターンから脱出できていない日本企業のさらなる活性化、国際競争力の強化などの支援をしていきたい」と平野氏はいう。そのために、日本マイクロソフトでは、「働き方改革」「インダストリーイノベーション」「デバイスモダナイゼーション」「セキュリティ」という4つの注力ポイントを設けている。

日本マイクロソフトの注力分野 日本マイクロソフトの注力分野

 中でもワークスタイルイノベーション(働き方改革)は、強くメッセージを出していくポイントだ。政府が強く推進しているプロジェクトでもあり、Office 365のような、いつでもどこでも仕事ができるツールが徐々に認知されてきたこと、AIを使ったデジタルアシスタントやチャットBotも提供できることなどを挙げ、「いろいろな機会が出てくるので、徹底的に注力し、投資していく」(平野氏)という。

 また、2018年度(日本マイクロソフトは6月決算のため、2017年7月1日から2018年6月30日まで)は、インダストリー(業界)に特化したオペレーションをしていくため、日本でも大きな組織変更を行ったことを明らかにした。米国と同じように、金融、流通、製造、政府・自治体、教育、ヘルスケアを重点分野とし、リソースを集中させる。例えば製造業では、デジタルエンジニアリングプロセスを拡充して、設計試作の時間を短期化したり、製造設備にAIを適用した予防保守を導入したり、といったことに積極的に取り組む考えだ。業種特化型のソリューションも、パートナー企業のソリューションを含め、組み合わせて展開していく。

日本マイクロソフトが注力する6つの業界 日本マイクロソフトが注力する6つの業界

 インテリジェントクラウドへの接点である、インテリジェントエッジの強化のため、デバイスモダナイゼーションにも積極的に取り組む。SurfaceやSurface Hubのような自社開発のデバイス、そしてOEMメーカー各社が出しているデバイスなどが、今後も重要であり続けることに変わりはなく、力を注ぎ続けると話した。

AWSやGoogleとは違う「パートナーファースト」戦略

日本マイクロソフト パートナー事業本部 本部長の高橋美波氏 日本マイクロソフト パートナー事業本部 本部長の高橋美波氏

 今回の組織変更にともなって、日本マイクロソフトでは、パートナーと共にクラウド事業を推進する、パートナー事業本部を新たに設置。本部長には高橋美波氏が就任した。同氏は2014年から、コンシューマー&パートナーグループで、主にWindowsデバイスのエコシステムを広げる活動に従事してきたが、この7月から、執行役員常務 パートナー事業本部長として腕をふるう。

 新たに発足したパートナー事業本部は、従来7つの組織に分散していたチームを一元化し、企画から販売までを一気通貫でサポートできる体制を構築した。パートナーが持つソリューションやサービスを、日本マイクロソフトの技術と融合させ、エンドユーザーに提供することを目指す。ソリューションが開発されたら、販売戦略やマーケティングなどの支援も行い、顧客に販売するところまでを、パートナーと共に行う。

パートナー企業の支援体制を拡大 パートナー企業の支援体制を拡大

 「お客様のニーズを吸い上げて、いろいろなパートナー様のソリューションを結びつけ、自社の製品だけでなく、パートナーのソリューションも取り込んでお客様に届けることをやっていきます。これを『パートナーファースト』戦略と名付けました。AWSもGoogleも、こういったコンセプトは掲げていません。私たちはパートナーをファーストプライオリティに位置付けています」(高橋氏)

「What」だけでなく「How」まで提案

 パートナー事業本部を設置してまで日本マイクロソフトが推進するのは、Microsoft Azureを始めとするクラウドサービスの販売促進だ。これまで同社は、ライセンスビジネスを主軸として、パートナー各社に「Officeを売ってください」「PCと一緒にこれを売ってください」といった“お願い”をしてきた。しかし、26兆円規模のデジタルトランスフォーメーション市場を攻略するには、こうした売り方ではうまくいかない。そこで、パートナー各社と共に、新たな勝ちパターンを作りながら、少しずつ進んでいく改革が必要だと考えたという。

 そこで日本マイクロソフトでは、これまでのような「何をやる」(What)だけでなく、「どうやってやる」(How)も、合わせて提案していく。

 例えばMicrosoft Azureを顧客に販売していく際には、単にデータベースを使ってください、といったプロダクトベースでの営業をするのではなく、ビジネスの中で一番必要なアプリケーションは何か、それはどういうシナリオなのか、といったことまで理解し、ビジネスプロセスの変革にまで貢献できるモデルを作って、エコシステムまでを構築する支援を行う。

 これに合わせて、インセンティブプログラムなども強化した。Microsoft Azureに関しては、GoldもしくはSilverコンピテンシーを持つパートナーはさらに優遇される。またCloud Everywhereプログラムを用意し、パートナーの支援を行っていく。


 ソフトウェアベンダーから、クラウドサービスプロバイダーへと変貌を遂げた日本マイクロソフト。製品の使い勝手や利便性の高さを追求することはもちろんだが、高い能力を持ったパートナー企業と手を取り合って、顧客の課題を解決するクラウドサービスを拡販していく姿勢をはっきりと示した。

 なお、日本のパートナーに向けたより詳しい戦略説明は、9月1日(東京)から始まるMicrosoft Japan Partner Conference 2017〜Inspire Japan! でも詳しく解説される予定だ。

Copyright© 2017 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.


提供:日本マイクロソフト株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia エンタープライズ編集部/掲載内容有効期限:2017年9月15日