Cygamesとガイアックスが明かす、「リアル」な働き方改革の現場「俺たちの情シス Special」レポート(前編)(4/5 ページ)

» 2017年12月27日 08時00分 公開
[大内孝子ITmedia]

会社として「テレワーク」をどう捉えるか?

photo Cygames 業務部部長の星野健一さん。星野さんが所属するシステム管理部は、現場の人間が最速で業務に当たれる環境を構築することをミッションとしており、「現場最速」をスローガンに掲げている

池田: Cygamesでは効率化していく中で、どういう成果がありましたか?

星野: 現場から、「ここを効率化したい」という声が上がってきているところです。例えば、弊社ではiPhoneやAndroid端末など、開発・検証用の端末が約6000台あり、毎月棚卸しをExcelで管理していましたが、これをデータベース化しようと取り組んでいます。業務時間短縮のシステムを導入することで、スタッフ1人ひとりから「どうやって効率化しようか」という話が出てきているのを感じますね。

池田: 両社とも、テレワークなどの働き方も増えてきていますか?

星野: デザイナーの場合、PC環境がかなりハイスペックになるので、テレワークやフリーアドレスは合わない部分もあります。タワー型のデスクトップと20キロ以上あるタブレットが置かれた基地みたいな状態で、それを動かすのは現実的ではない。スタッフ自身も、会社がそれだけの環境を用意しているので、会社の環境で仕事をしたいと思う人が多いです。

 もう1つ、業務上のことですが、ゲーム開発は、どうしても仕様書に落とし込めない要素が多くなるので、対面でコミュニケーションを取りながら進めていく方がスムーズに進むことが多いという事情もありますね。

池田: なるほど、最もパフォーマンスを上げられる環境が会社にしか作れないということですね。それは納得です。

岡本: 弊社の場合は女性が3〜4割、その半分は既婚者です。働くママが結構いることもあり、希望があれば、自宅で仕事をすることも可能です。星野さんの言う通り、デザイナーの場合、作業にハイスペックなPC環境が必要ですが、弊社ではデスクトップごと郵送で送りますね。先ほども話しましたが、これもビジネスとして成り立たせるためです。

池田: 郵送ですか! それはすごいですね(笑)。

岡本: テレワークの大きなメリットは、通勤時間のロスを削減できることです。そして、いつでもどこでも、その場に応じて、必要なときにアウトプットを出せるというところ。生産性は上がるし、コストの削減につながります。実は今、営業職でも、会社に来なくても仕事ができるようにしていますが、PCを提供できる社員は、契約書を結んでいるか、仕事に必要なのかといった点で私たちが精査しています。決して、信頼ベースでは渡していません。

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