Spotify、ニューヨーク証券取引所に「直接上場」へ ティッカーは「SPOT」

音楽ストリーミングサービスのSpotifyがニューヨーク証券取引所への直接上場を申請した。先日上場申請したDrdopbox同様に赤字だが、有料会員数は順調に伸びている。

» 2018年03月01日 08時49分 公開
[佐藤由紀子ITmedia]

 スウェーデンの音楽ストリーミングサービスSpotifyは2月28日(現地時間)、ニューヨーク証券取引所(NYSE)への直接上場を申請した。ティッカーは「SPOT」。

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 米証券取引委員会(SEC)に提出した文書には「われわれの上場は通常のIPOとは大きく異る」とあり、「直接上場(direct listing)」であることを説明している。

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 直接上場とは、新たな株式は発行せずに、自社の株式を直接証券取引所に登録する方法。公開価格は定めず、上場日の売買注文に基づいて決まる。資金調達は特に必要ないが市場で株式を売買したい場合などに適している。Spotifyは最大10億ドルの資金調達を申請している。

 Spotifyは2006年立ち上げのストックホルムに拠点を置く音楽サービス企業。SEC文書によると、同社は世界61カ国でサービスを提供しており、MAUは1億5900万人、有料サービス契約者は7100万人。2017年末時点での従業員数は2960人。

 spotify 2 MAU推移

 年間売上高は2015年は2億2800万ユーロ、2016年は29億5000万ユーロ、2017年は40億9000万ユーロ。純損失は2015年は2億2500万ユーロ、2016年は5億3900万ユーロ、2017年は1億3500万ユーロだった。

 SEC文書にはこの他、有料会員数はApple Musicの約2倍であること、ユーザーの1カ月当たりの平均利用時間は約25時間であること、競合でもあるApple、Google、AmazonなどのOSやハードウェア、サービス経由でサービスを提供していることをリスクとして認識していることなどが記されている。

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