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» 2018年10月03日 12時00分 公開

榊巻亮の『ブレイクスルー備忘録』:ファーストキャリアの選び方 「本当にやりたい仕事」にたどり着くための、会社選びの7つの基準 (1/2)

「本当にやりたい仕事」とは、会社に入った後、仕事でいろいろな経験を積みながら、自分の好みや強み、得意・不得意などを見極めて見つけるもの。その仕事にシフトしていくには「ジョブチェンジ・転職に困らない能力」を身に付ける必要もある。その過程を見越した「会社選びの7つの基準」とは?

[榊巻亮,ITmedia]

この記事は榊巻亮氏のブログ「榊巻亮の『ブレイクスルー備忘録』」より転載、編集しています。


 「ファーストキャリアの選び方」と題して、「会社選び」や「入社してからの仕事」についての役に立つヒントを紹介する4回シリーズ。3回目の今回は、「会社選びの7つの基準」について解説する。

ファーストキャリアの選び方 目次


 「第2回 入社後に向き合うべき3つのステージ」の話をざっくりまとめると、以下の2点になる。

 これを踏まえると、どうやらファーストキャリアとして選ぶ会社は、「よい経験をたくさん積める」「仕事を柔軟に変えられる」会社がよさそうだ。

 ここでいう「仕事を変える」というのは、「転職する」ということとはイコールではない。同じ会社の中でも、自身の「好きなこと、やりたいこと、向いていること」に合致する仕事ができる(ジョブチェンジする)可能性は十分ある。

 そう考えると、最初の会社を選ぶ際の条件は、以下の7つになりそうだ。

最初の会社に求める7つの条件

(1)いろいろな種類の仕事につける会社

 ステージIで、いろいろな仕事を経験して、「好き・嫌い」「得意・不得意」「働くモチベーション」「働きがい」など、自らの傾向を見極める必要がある。だから、決められたことを決められた手順でこなすことが求められる仕事よりも、自分で工夫する余地が大きい仕事を選ぶ。

 「まずこれをやっとけ」という文化の組織より、「いろいろやったてみたら?」という文化の会社を選ぶ。つまり、仕事を「覚えてもらいたい」という会社より、仕事に「チャレンジしてもらいたい」という会社だ。

 これは社員の言動を見ているとなんとなく分かるものだ。先輩社員たちが入社後2〜3年をどう過ごしてきたかを聞いてみると、もっとよく分かるだろう。ある程度の裁量を与えられたりや、自分で考える余地がある状態で仕事をしてきたのか?、手を挙げたら新しいことにチャレンジできる環境だったのか?、などを聞けばいい。

(2)チームで仕事をするタイプの会社

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 ステージIの自分の特性を見極めたら、ステージIIで、“「好きな作業」×「好きな状況」”のフロー状態に極力長くとどまる、つまり「好きなこと、得意なこと」に集中する。そのためには、チームで仕事をするタイプの会社を選ぶ方がよいだろう。

 1人で仕事をするのは、「いろいろな経験をする」という意味ではよいのだが、「得意な部分で貢献」するために「苦手な作業」「嫌いな状況」を避けるということがしづらくなる。チームでやっていれば、自分の弱みや嫌いなことは、誰かが補完してくれる可能性が高い。

 これは、先輩社員たちに「個人仕事とチームでの仕事どっちの比率のほうが高いですか?」などと聞けばすぐ分かるだろう。

(3)自由に仕事を選択できる、希望を聞いてくれる会社

 ステージIIで仕事を変える可能性があるため、さまざまタイプの仕事があって、わりと自由に仕事を選択できる会社を選ぶ方がよい。

  • 手を挙げれば新しいチャレンジができる会社
  • いろいろなタイプの仕事や役割があって、異動やアサインを柔軟にしてくれる会社
  • 自分の環境を、自分で変革できる会社

 こんな会社なら、会社を辞めなくても「好きなこと、得意なこと」を最大限に生かせる仕事につける可能性が高くなる。

(4)ジョブチェンジ・転職に困らないコアな能力が身に付く会社

 同じく、ステージIIで仕事を変える可能性を考えると、ジョブチェンジや転職に困らない能力が身に付く会社を選ぶといいだろう。

 もちろん、前述の通り、会社を辞めなくても済むなら辞めなくていい。

 でも辞めないと、「好きなこと、得意なこと」を生かせる仕事に就けないかもしれない。いきいきと働くためには、会社を変える必要があるかもしれない。

 そもそもファーストキャリアの会社が今後50年存続しているなど、考えない方がいい時代になってきているので、いつでも転職に困らない状態になっておきたいものだ。

 では、「ジョブチェンジ・転職に困らない能力」とは何か? これについては、後述する。

(5)ロールモデルがいる会社

 「ロールモデル」は、絶対にいた方がよい。いきいき働いている先輩、理想の働き方をしている先輩がいる会社を選ぶ。

これも見極めるのは簡単だ。色んな人に会わせてもらって、輝いている社員、尊敬できる社員、この人の生き方いいなぁと思える社員がいるかどうかだ。

(6)適正に実力を評価してくれる会社

 仕事は、適正に評価されないとストレスになる。どんなによい経験が積める会社でも、適正に評価されないと長続きしない。

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 数年でやめる前提なら構わないと考えらる場合もあるだろうが、できることなら比較的長く勤める可能性も考慮しておきたい。そのため、しっかりした評価制度が整備されている会社をお勧めしたい。有能な若手ほどこれが大事なのだ。

 「上がつかえているから、なかなか役職が上がらない」「全員横並びの評価が通例になっているので、ほとんど差がつかない」「この役職には最低3年いないと、次の役職には上がれない」といった、昔ながらの制度が残る会社はどうかと思う。

 これは、評価制度の中身を聞いたり、評価制度で変えたいな、と思っているところを先輩たちに聞きいてみたりすると見極められるだろう。

(7)仕事に誇りが持てる会社

 ここまでの他の条件を満たした会社だとしても、どんなによい経験が積める会社でも、最終的に仕事に誇りが持てないのは、ストレスになるし、致命的だ。経験のために“魂を売る”ようなことはお勧めできない。当たり前のことだけども。


 以上7点が、最初の会社に求める条件として、とても大事だと思う。福利厚生とか、初任給とか、その他の基準もあるが、会社人生を長い目で見ると、そんなことはわりとささいなことともいえる。

 第2回で書いたように、ステージIを経て(ステージ1は“はしょって”はいけない)、ステージIIIに至ると、勝手に給与がついてくるようになる。つまり、自然に人生が展開するようになり、仕事が楽しくなる。

 最初の会社ではステージIを経験すること。つまり、「自分の強み・弱点」「好き・嫌い」「得意・不得意」をしっかり知ることが圧倒的に大事なのだ。

 ちなみに、僕自身がどうだったかというと、最初の会社では運よく(1)(2)(3)の環境に身を置けた。これは本当に運がよかった。上司がたまたま“スーパーな”人で(1)(2)(3)を大事にしてくれていたのだ。(4)(5)(6)は正直微妙だったが、転職してケンブリッジで手に入れた。

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