データ分析やAIを手掛けるSASが、中堅・中小企業向け市場の開拓を進めるという。高度な分析ソリューションを手掛け、今までどちらかというと大企業向けの製品、販売展開だったという同社はどう変化しようとしているのか。
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データ分析の黎明期から、分析ソフトウェアやソリューションを手掛けてきたSAS Institute Japan(以下、SAS)。2020年2月5日、2020年度に向けた戦略発表の場で同社が「成長の柱の1つ」に掲げたのが、中堅・中小企業に向けたソリューションやサービスだ。
SASといえば、金融や製造業といった産業を担う大企業や研究機関が導入するイメージが強い。一方、日本企業の9割以上を占める中小企業は、産業界のサプライチェーンを担う重要な存在でありながら、人手や予算の規模は大企業よりも小さく、データ活用や人工知能(AI)を導入する余裕やITリテラシーといった部分に課題を抱える場合も多い。彼らの市場に、SASは何をどう提供しようというのか。
SASはこれまで、創薬に大規模な投資をする製薬業界、市場予測や不正取引防止に注力する金融業界、研究開発機関といった大規模な顧客にAIやデータ分析ソリューションを提供してきた。
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