IBMとプロメアは2020年3月から、AIによる船舶自動航行システム「AI Captain」の試験航行を実施する。同年内にIBMのAIやクラウド、エッジ技術を活用し、完全自動航行で400年前の米国入植への航路をたどる予定。
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IBMと英国の海洋研究組織プロメアは2020年3月5日、AI(人工知能)を活用した船舶の自動航行システム「AI Captain」による試験航海を同年3月に実施すると発表した。AI Captainは、2020年内に実施予定の「メイフラワー号」による大西洋横断で利用される。
メイフラワー号は、入植者が英国のデヴォン州プリマスから米国のマサチューセッツ州プリマスに初めて渡った際に乗っていた船の名前だ。現代のメイフラワー号は同名船の初航行から400年たったことを記念して、当時の航路を自動航行でたどる。IBMによると「成功すれば、完全自動航行によって大西洋を横断する世界初の実物大船舶になる」という。
メイフラワー号のCTO(最高技術責任者)を務めるドン・スコット氏は、「現在の自動航行船の多くは、自動化されているだけのロボットだ。変化する状況への自律的な適応はなく、オペレーターの指令変更に大きく依存している。メイフラワー号はIBMのAIやクラウド、エッジ技術を活用して自律的にできることを増やし、完全な自動航行船にすることを目指している」と述べている。
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