ドコモ、FOMA利用の企業向けリモートアクセスを料金値下げ

» 2005年10月12日 19時50分 公開
[吉岡綾乃,ITmedia]

 NTTドコモは10月12日、企業用リモートアクセスサービス「ビジネスmoperaアクセス」シリーズのうち、「ビジネスmoperaアクセスプレミアムFOMAタイプ」の料金改定を発表した。ほとんどのコースで値下げが行われる他、広域イーサネット接続を中心にメニューが増えた。新料金は11月1日から適用される。

 また中小企業向けの「ビジネスmoperaアクセスエコノミー」において、ISDNを用いたドコモと社内LANの接続が受付停止となる。

FOMAタイプも、DoPaと同レベルの料金に値下げ

 ビジネスmoperaアクセスプレミアムには、外出先からFOMA端末を用いて社内LANにアクセスできる「FOMAタイプ」と、DoPaでアクセスできる「DoPaタイプ」の2つがある。社内ネットワークとドコモとを結ぶ回線は、ISDN、専用線、ATM(Asynchronous Transfer Mode:非同期転送モード)、イーサネット、インターネットVPNなどから選べる。

ビジネスmoperaアクセスプレミアムFOMAタイプの接続イメージ

 今回料金改定が行われたのはFOMAタイプ。15%〜61%の値下げ率となる。特に専用線64Kでは1万8900円から7350円、専用線128Kでは1万8900円から1万500円、専用線1.5Mでは15万9600円から8万4000円と大きく値下げした。「値下げの目的として大きいのは、ビジネスmoperaアクセスのハードルを下げること。専用線64K、128K、1.5MはDoPaと重なるところだけに、特に重点的に値下げを行い、DoPaと同レベルにした。(これから)導入する方に、FOMAは高いからと敬遠されることがないように」(NTTドコモ広報部)

メニュー 2005年10月31日まで 改訂後 値下げ率
ISDN64K 1万8900円 7350円 61%
ISDN128K 1万8900円 1万500円 44%
専用線64K 1万8900円 7350円 61%
専用線128K 1万8900円 1万500円 44%
専用線256K 4万2000円 3万5700円 15%
専用線1M 9万300円 6万3000円 30%
専用線1.5M 15万9600円 8万4000円 47%
専用線6M 44万2050円 24万1500円 45%
フレームリレー64K 1万8900円 7350円 61%
フレームリレー6M 44万2050円 24万1500円 45%
セルリレー/ATM 2M 19万50円 18万7950円 1%
セルリレー/ATM 10M 56万8050円 37万8000円 33%
広域イーサネット 10M 56万8050円 28万3500円 50%
ビジネスmoperaアクセスプレミアムFOMAタイプの接続装置使用料(月額)。料金改定されたメニューより一部抜粋

 料金改定の背景にあるのは「専用線や広域イーサネットで事業所間を結ぶなど、企業側の有線インフラが高速化していること」(ドコモ広報部)。高速な回線を使ってアクセスしたいという企業側のニーズに応えるため、広域イーサネットを中心にメニューを増やしている。

セルリレー/ATM 1M 17万5350円
広域イーサネット 20M 35万7000円
広域イーサネット 30M 43万500円
広域イーサネット 40M 49万3500円
広域イーサネット 50M 55万6500円
広域イーサネット 60M 61万9500円
広域イーサネット 70M 69万3000円
広域イーサネット 80M 76万6500円
広域イーサネット 90M 85万500円
広域イーサネット 100M 93万4500円

 またNTTドコモは「ビジネスmoperaアクセスエコノミー」において、ISDNを用いたドコモと社内LANの接続が、11月30日以降、受付停止となることも発表している。ビジネスmoperaアクセスエコノミーは、企業の社内LANとドコモのネットワークを接続、FOMA、DoPa、衛星携帯電話からリモートアクセスできる中小企業向けサービス。受付停止後も、すでにISDNで申し込んでいるユーザーは引き続き利用できる。

 ISDNを停止した理由は「企業側の高速回線へのニーズが強くなっており、ISDN回線を利用している企業が減っている。この流れは今後も変わることはないだろうと判断した」(NTTドコモ広報部)としている。

ビジネスmoperaアクセスエコノミーの接続イメージ図

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