「QUALCOMMの3G技術ライセンスは反競争的」とメーカーが訴え

» 2005年10月29日 08時23分 公開
[ITmedia]

 CDMA技術の開発企業QUALCOMMが3G携帯技術の特許ライセンスに関して反競争的な行為を行っているとして、携帯電話機メーカーのEricssonやNECなどが欧州委員会に対して調査を申し立てた。

 10月28日の発表によれば、欧州委員会への申し立ては同社とNEC、松下電器子会社のパナソニックモバイルコミュニケーションズ、Broadcom、Nokia、Texas Instruments(TI)の6社がそれぞれ提出。QUALCOMMの反競争的行為をやめさせるよう訴えている。

 QUALCOMMは公正、合理的、非差別的条件で自社技術をライセンスすると国際標準化団体に約束しているが、これが守られておらず、欧州連合(EU)の競争法に違反していると各社の申し立てでは主張。QUALCOMMの約束がなければW-CDMA 3G標準が採用されることはなかったと指摘している。

 具体的には、QUALCOMMが携帯電話向けチップセットで競合するメーカーを市場から締め出し、参入を妨害しようとしており、W-CDMAに必須の特許技術に対して過剰かつ一律でないライセンス料を課していると主張。こうしたQUALCOMMの反競争的行為のせいでキャリアとコンシューマーにとっては料金が上がって選択肢が狭まり、携帯通信分野に悪影響が出ていると訴えている。

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