日本電気は9月29日、携帯機器に搭載されているスピーカーで快適なハンズフリー通話を可能にする、非線形音響エコーキャンセラを開発したことを発表した。
非線形エコーは、一般にスピーカーの歪みや筐体を伝わる振動などが原因で発生するエコーのことで、マイクロフォンに漏れ込んで送話信号を妨害する。同社が開発した非線形音響エコーキャンセラは、線形エコーが大きい時は非線形エコーも大きくなるという、非線形残留エコーと線形擬似エコー間の相関関係の発見などにより、非線形エコーの推定に必要とされる莫大な計算量を大幅に低減し、エコー量の推定から除去までを実現可能にしたもの。
同技術を用いることで、PCや携帯電話に搭載されているスピーカーで、高音質テレビ会議システムと同等の音質を実現することが可能だという。
同社は今後、早期の実用化を目指して研究開発を加速していく予定だ。
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