モバイルショッピングの利用率は1年前と比較して3割増加

» 2006年10月05日 22時33分 公開
[ITmedia]

 楽天リサーチと三菱総合研究所は、「第23回携帯電話コンテンツ/サービス利用者調査」の結果を発表した。

 同調査は8月24日から30日までWeb上で実施されたもので、回答者数は2400人。そのうちNTTドコモ、au、ソフトバンク、TU-KAの携帯電話利用者は、回答者の87.8パーセントにあたる2107人。

 第23回調査における過去1カ月間のモバイルショッピング利用率は16.6パーセントで、2005年9月に実施された第18回調査の12.4パーセントと比較し、3割以上高くなっていることが分かった。特に、この半年間での利用率の上昇が著しいという。

 過去1カ月間のモバイルショッピングの平均利用金額は1万4676円。2005年1月に行われた第14回調査では、2万8651円という結果が出たが、その後は1万円から1万5000円の範囲で推移している。

 男女別では、男性が1万9594円、女性が1万197円と、男性の平均利用率の方が高い。しかし、最も多い利用金額帯は、男性が1000円から3000円以下、女性が5000円以上1万円以下と、女性のほうが高いことが分かっている。

 モバイルショッピングで、過去1カ月間に購入した商品は、28.4パーセントの「書籍・雑誌」が最多。次いで17.5パーセントの「CD・DVD」および「食品(菓子類、嗜好品)」、15.5パーセントの「衣服・服飾雑貨」と並んだ。特に伸びを見せているのは「書籍・雑誌」で、15.1パーセントだった第14回調査と比較すると、13.3ポイント増加している。

 モバイルショッピングの利用時間は、午後7時から10時までと、午後10時から12時での利用が多い。年代別では、10代は午後7時から10時、20代から40代は午後10時から12時、50代は午後7時から10時の時間帯が最も多くなっており、午前0時以降の深夜の時間帯に関しては、10代と40代が10パーセント以上と、この年代の利用率が高くなっている。

 1時間あたりの購入率は、午後10時から12時が11.9パーセントで、午後7時から10時の8.6パーセントを大きく上回り、午後10時から12時が、モバイルショッピングのゴールデンタイムであることが分かった。

 モバイルショッピングを行ったきっかけは、「携帯電話の公式サイトのメニューから」が15.9パーセント、「携帯ショッピングサイトから直接メールが来て」が15.3パーセント。男女別では、男性は公式サイトのメニューから、女性ではショッピングサイトからのメールを介したアクセスが多くなっている。また「ブログやアフィリエイトサイトを見て」という回答は3番目に多く、割合は7.3パーセントだった。

 決済方法に関しては、2005年5月の第16回調査と比較すると、クレジットカード決済が53.6パーセントから64.1パーセントに増加。コンビニ決済、代金引換、ATM、郵便振替が減少している。クレジットカード決済が増加している要因として、その利便性が評価されていること、また、モバイルショッピングへの安心感が高まっていることが推測されている。

 モバイルショッピングを利用した理由を、3つまで聞いたところ、最も多かったのは44.5パーセントの「その店で買うとポイントやマイレージがたまるから」という回答だった。「自分が探した中で最も安い値段で提供されていたから」が29.0パーセント、「商品紹介を見て買いたくなったから(衝動買い)」が14.0パーセントと続いた。

 それに対して、モバイルショッピングを利用しない理由を3つまで聞いたところ、「パソコンで購入すれば十分であり、必要性を感じないから」という回答が75.0パーセントと最も多かった。第2位は「注文のための操作が面倒であるから」という回答で24.8パーセント、「実際の店舗で購入すれば十分であり、必要性を感じないから」が15.9パーセントで、この順序は第16回調査と変化はなかった。

 しかし、「実際の店舗で購入すれば十分であり、必要性を感じないから」は、第16回調査の19.4パーセントから3.5ポイント低下。また、「個人情報が漏れることが不安だから」という回答も、第16回調査の9.4パーセントから7.1パーセントに減少し、利用者の意識が変わってきていることがうかがえる。

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