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「カボチャで動く」携帯電話ネットワーク

» 2006年10月12日 11時37分 公開
[ITmedia]

 スウェーデンの通信機器メーカーEricssonは10月11日、携帯業界団体GSM Association、国際通信会社MTNと協力して、バイオ燃料を開発途上国の携帯電話ネットワークの代替燃料として確立すると発表した。

 3者はナイジェリアで、電力網の届かない場所にある携帯基地局の電力源としてバイオ燃料を活用する可能性を模索するプロジェクトを立ち上げた。同国の電力網のカバー率はわずか25%という。

 パイロットプロジェクトでは、ナイジェリアの大都市ラゴスにバイオ燃料を使う基地局を設置、後にこれを同国南部の農村地域にも拡大する。地元で生産される作物からバイオ燃料を作ることで、地域住民に恩恵をもたらすサプライチェーンを構築するという。最初のパイロットテストでは燃料として落花生、カボチャの種、ジャトロファ、パーム油が使われる。

パームフルーツ

 Ericssonは従来の燃料に対するバイオ燃料の利点として、地元で生産でき、農村地域に雇用を創出し、環境への影響が少なく、また輸送や安全対策の必要性を減らす点を挙げている。

 GSM AssociationとEricssonはパイロットテストの結果を活用して、開発途上国の通信キャリアが農村地域のネットワークにバイオ燃料を使えるかどうかを判断する手助けをする意向だ。

バイオ燃料で動く基地局

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