NEC中間期は経常赤字135億円 携帯電話の苦戦続く

» 2006年11月21日 19時31分 公開
[ITmedia]

 NECが11月21日発表した2006年9月中間期の連結決算は、経常損益が135億円の損失だった。携帯電話端末の国内出荷やPCが減少し、モバイル/パーソナルソリューション事業では赤字幅が広がった。

NECの株価チャートNECの株価チャート(1年:縦軸の単位は円)

 同社は米国会計基準を採用していたが、一部について追加分析の必要があり、中間決算発表が大幅に遅れる恐れがあったため、日本基準に戻して発表した。

 売上高は2兆2276億円(前年同期比2.5%減)。IT/NWソリューション事業で通信事業者向け移動通信システムを中心に堅調で、エレクトロンデバイス事業は半導体を中心に伸びたが、モバイル/パーソナルソリューション事業で携帯電話端末とPCが減少した。

 モバイル/パーソナルソリューション事業の売上高は同13.9%減の4992億円。うち携帯電話端末は同25.4%減の1633億円だった。国内の出荷減に加え、欧州の2.5G新機種投入の中止や中国での絞り込み継続などから大幅な減収に。同事業全体の営業損失は410億円になり、前年同期から241億円悪化した。

 営業利益は61億円(同22.5%増)。携帯電話の売り上げ減や研究開発費の増加を他事業の増収が補った。経常損失は、受取利息の増加などがあり、前年同期から58億円改善した。純損益は、一部子会社の繰延税金資産に評価引当金を計上するなどしたため、74億円の損失(同15億円の損失)だった。

 通期業績予想は、売上高が4兆6800億円、営業利益が1000億円、経常利益が400億円、純利益が180億円。

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