ドコモ「D902i」などのバッテリーに異常発熱や破裂の恐れ──回収・交換を実施

» 2006年12月07日 16時38分 公開
[ITmedia]
Photo 対象となるバッテリーパックは主に「D902i」に組み込まれている

 NTTドコモは12月7日、三菱電機製FOMA端末「D902i」などで採用しているバッテリーパック「D06」の一部に不良品があることを確認したと発表した。

 バッテリーパックD06の一部は、製造工程上の問題により、電池内部の電極板が変形することがあり、電池内部で電極板と絶縁シートが接触して絶縁シートが損傷を受ける場合がある。絶縁シートが損傷した電池パックを利用し続けると、外部からの衝撃により電池内部で短絡(ショート)が発生する可能性があり、短絡が起こると異常発熱が発生し、場合によっては破裂に至る。

 交換の対象となるバッテリーパックD06は、2006年5月以前に製造されたもので、バッテリーパックの側面に貼り付けられているラベルに「OKA」「OLA」「PAA」「PBA」「PCA」「PDA」「PEA」と記載されているもの。バッテリーの製造元は三洋ジーエスソフトエナジーで、取り替え対象となるバッテリーパックは約130万個に上る。

 すでに1件、不良電池パックが破裂するという事故が起きているほか、現在調査中のものを含め、外部からの衝撃に起因すると考えられる異常発熱や破裂の申告が17件あったという。

 対象バッテリーパックを利用していると思われるD902iと「D902iS」ユーザーには、ダイレクトメールを約180万件発送して告知を行い、後日良品を送付する。また、現在利用中のバッテリーパックの表面に傷やへこみが認められる場合や、継続して利用するのが心配なユーザーには、ドコモショップ店頭での交換も行う。

 なお、対象のバッテリーパックD06は、製造年月日の関係から主にD902iで利用されているとのことだが、D902iSや「D903i」でも同型のバッテリーパックを利用しているため、当該機種のユーザーはバッテリーパックを確認してほしい。実際、編集部のD902iSにも交換対象と思われるバッテリーパックが入っていた。

 既存ユーザーに対するバッテリーパックD06の交換を優先するため、共通のバッテリーパックを利用する「D902i」「D902iS」「D903i」の販売を12月7日から一時停止する。販売再開の見通しについては「未定」としているが、改修に伴う交換分の130万個が確保できる時期を「1月下旬頃」としており、販売再開時期も1月下旬前後になることが予想される。

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