災害時のアドホックネットワーク実証実験を渋谷で実施

» 2006年12月15日 23時57分 公開
[ITmedia]

 12月16日13時より、総務省関東総合通信局が主催する「首都圏直下地震発生時の帰宅困難者等の避難誘導に資するアドホック無線ネットワークの構築に関する調査検討会」の実証実験が実施される。

 アドホック無線ネットワークは、携帯電話のような基地局を必要とせず、無線機器同士が通信可能な相手方を自動選択してルートを確立し、情報をバケツリレー方式で運ぶネットワーク。一時的なネットワークが容易に構築できることから、災害時などの情報伝達手段としての活用が期待されている。

 同調査検討会は、地震発生時の帰宅困難者や外出者を、安全に一時避難あるいは帰宅させるための情報収集、発信手段として、アドホック無線システムの有効性を検討しており、今回、渋谷区役所および周辺地域で実証実験が行われることになった。

 実験では、渋谷区役所の地下会議室で、大型画面と連動した災害情報の共有、バス停を活用した帰宅誘導情報の提供、バス停を活用した被災情報の収集、携帯端末間で災害情報リレーといった実地試験のデモンストレーションを実施。その後、渋谷区役所前バス停、代々木公園プロムナードなど、アドホック無線の実地試験設備が設置されている各所で、実際の設備の見学が行われる。

 実証実験は13時からと15時からの2回行われる。対象は東京都および近郊県市町村の防災担当者、渋谷区住民、参加希望者。

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