auの2007年春モデルには、2機種のVGAディスプレイ搭載端末がラインアップされる。1つは“全部入り”がウリの「W52T」、もう1つが携帯を使ったPCサイト閲覧の使いやすさにこだわった日立製作所製の「W51H」だ。
日立製作所端末といえば、思い出すのが同社の初代ワンセグケータイ「W41H」。機能もデザインも“小さなテレビ”といった趣の端末をリリースし、好評を博したのも記憶に新しい。
そんな同社の最新モデルW51Hは、まるで“手のひらサイズのネットPC”のような携帯電話。auのVGAディスプレイ搭載機で唯一の横表示対応PCサイトビューアー、横表示時にPCのタッチパッドのようにブラウザを操作できる「スマートセンサー」を搭載するなど、PCライクな操作性に徹底的にこだわった。
そんなW51Hが生まれるまでの経緯や機構設計のこだわり、デザインの狙いについて、日立製作所ユビキタスプラットフォームグループ マーケティング事業部携帯電話本部営業部の吉田征義部長代理、日立製作所ホームソリューションデザイン部の岩間徳浩主任デザイナー、カシオ日立モバイルコミュニケーションズ 戦略推進グループ商品企画チームの酒井健一氏に話を聞いた。
W51Hで最も目を引くのが、ワイドVGA(解像度480×800ピクセル)対応の2.9インチIPS液晶だ。このディスプレイの搭載は、“ユーザーからの要望やニーズに対する日立の回答”という意味合いが強いと吉田氏は話す。
「携帯電話の利用に関する調査をしたところ、次に電話機を購入する際にユーザーが注目するポイントとして、デザインに加え、“画面の美しさや大きさ”を挙げる人が増えていました。ここに大きなニーズがあると考えたのです」(吉田氏)
前モデルの「W43H」に搭載された2.6インチワイドQVGA液晶から、2.9インチワイドVGAに進化したW51Hのディスプレイでは、PCサイトビューアーやPCドキュメントビューアー、カメラ、EZナビウォークの4つのVGA対応アプリ利用時の利便性が向上するほか、メール作成時や閲覧時に1画面当たりの情報量が増えるというメリットも享受できる。
ユーザー調査でもう1つ分かったのが「フルブラウザとワンセグ機能のニーズの高さ」(同)だ。日立製作所では前モデルでワンセグケータイをリリースしており、それが好評を博していることから、“ワンセグ派はW43H、W43H II、ネット派はW51H”とニーズに合わせて端末を選べるようにした。「機能面のユーザー調査で需要が高かったのがテレビ機能とフルブラウザ機能。ワンセグ派には『W43H II』という明確なコンセプトの端末を投入しているので、W51Hはネット派に向けた商品としてターゲットを絞っているのです」(吉田氏)。
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