情報処理推進機構(IPA)は10月24日、2014年7〜9月期のウイルスや不正アクセスの届出状況などを発表した。検出数では不正サイトへ誘導する不正プログラム(総称「Redirect」)が9月だけで4〜6月期の総数を上回った。
期間中のRedirectの検出数は1万1997個で、特に9月は7393個に上り、4〜6月期の7196個から67%も増加した。急増の理由は不明ながら、Redirectを使ってWeb閲覧者を不正サイトに誘導し、さらに別のウイルスに感染させる狙いがあるとみられる。
ウイルスと不正プログラムの総検出数は11万7993個あり、このうち約70%にあたる8万2104個は、ユーザーやウイルスによってPCにダウンロードされたものだった。また、メールに添付されていたものも約17%(1万9581個)を占めた。
ウイルスと不正プログラムの個別の検出状況をみると、ウイルスでは自身のコピーをメールに添付して拡散させる「W32/Bagle」が約365%、PC内のアドレス帳の相手へ自身のコピーをメールに添付して送りつける「W32/Mytob」が約139%、4〜6月期に比べてそれぞれ増加している。
不正プログラムではRedirectの急増以外に、偽セキュリティソフトの「Fakeav」の検出数が約291%増加した。一方、ネットバンキングのログイン情報を盗む「Bancos」の検出は約66%減少した。
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