無料Wi-Fiは危ない? 夏休みに注意するセキュリティ(中編):萩原栄幸の情報セキュリティ相談室(1/2 ページ)
夏休みは普段とは異なるネット利用も増える。前回に続いて保護者や子どもが知っておくべき最近の犯罪や危険行為などの特徴と対策や注意点を紹介していこう。
夏休みのような長期休暇は、大人だけではなく子どももネットの危険に遭いやすい。前回はネット犯罪やスマホ利用などについて解説したが、今回はついついしがちな行為と注意点について紹介したい。
便利な無料Wi-Fi
駅や喫茶店などの場所では若い人が“ノマドワーカー”のように、スマートフォンやタブレットなどのデバイスをインターネットにつなげて何か作業をしている。夏休みはこういう人が急増する。だが、これは極めて危険だ。例えば、大手のコーヒーショップのWebサイトに記載されたセキュリティポリシーをみると、暗号化通信は最初のログイン時だけで、あとは平文で通信をしているとある。
これは、ちょっと知識のある人間なら「のぞき見」が可能であることを意味する。つまり、あなたのプライバシーやサークルの活動情報が、第三者に容易に見られてしまう訳だ。対策としては、通信を暗号化するVPNツール(無料・有料あり)を使う。それも難しいという人なら、せめてHTTPS対応サイトを利用し、閲覧以外には使わないなどの対応が必要だ。ネットバンキングなどは絶対に使わない。
コピペで宿題をしない
これは、筆者の友人である大学教授や学校の先生から実際に寄せられた相談だ。例えば、夏休みの宿題で読書感想文を出すと、なんと数人の生徒の感想文がほとんど同じ内容だったという。これは卒業論文でも同様で、部分部分がコピペで作られ、全く同じ文脈になっているという。
私立のある先生はクラス全員に面接をしていると話していた。面接を数分するだけで、生徒が本当に読書をしたのかどうか、はっきりと分かるそうだ。そこまでしなくても、感想文の文体が急に変化したり、無駄のない文章の固まりが見つかったりするだけでも見抜かれてしまう。
ただし、生徒が本当にネットから文章をコピペしたのかどうかは、はっきりとした証拠がないと判断しづらいというもどかしさもあり、先生によっては、ネットを検索して数百字以上が全て同じ文言であるなら、疑惑を持って生徒を問いただすという人もいる。
生徒にとってもこういう先生のターゲットになるのは不本意だろう。やはり自分の頭で考えて、下手でもいいから正々堂々と「自分の感想文」を提出したいものだ。
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