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カード不要、手のひらで“決済” JCBが実証実験
手のひらをカード代わりに決済を――。JCBと富士通、富士通フロンテックが、手のひら静脈認証技術を使った決済スキームの実証実験を開始する。
カード不要、手のひらで“カード決済”を――。JCBと富士通、富士通フロンテックが協同で、手のひら静脈認証技術を使った世界初のグローバル決済スキームの実証実験を開始することを明らかにした。2015年10月に国外で開催するパートナー企業向けカンファレンスの場で実験を行う。
この決済スキームは、高い認証精度と耐偽造性能を備える富士通の静脈認証技術と、国際ペイメントブランドJCBのネットワークを融合させたもの。国や地域を問わず、世界のJCB加盟店で“カードレスの手のひら決済”を実現する世界初の決済スキームとなる。
あらかじめ、手のひら静脈の情報とカードの情報をひもづけておき、決済時には手のひら静脈認証で本人を確認。カードなしで決済を行えるようにする。手のひらの情報に対して複数カードのひもづけが可能なため、カードを持ち歩く必要がなくなる。
日本国内では7月にJCB本社で、手のひら情報とカードのひもづけによる実証実験を実施している。今回、国外で実証実験を行うことにより、グローバル決済スキームの実用化に向けた検証を進める。
JCBは、今後も他の国や地域で実証実験を重ね、顧客のニーズに沿った手のひら決済スキームの実用化を目指す。国内では、既にATMで手のひら静脈認証技術を導入済みのOKB大垣共立銀行やその他の金融機関と、決済分野における協業を検討する。
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