建設機械大手の竹内製作所は、新たに建設する本社工場のネットワーク基盤をSDN(Software defined Networking)技術を導入する。NECが10月22日、竹内製作所からこの導入を受注したことを発表した。
竹内製作所は、住宅建設などの現場に利用されるミニショベルなどの機械で世界的なシェアを持つメーカー。SDNは長野県坂城町の同社の本社工場に採用する。
導入では既存のネットワーク機器を生かしながら、NECのSDN対応製品「UNIVERGE PFシリーズ」を部分的に採用。物理ネットワーク上に完全に独立した制御系やオフィス系の論理ネットワークを構成することで、セキュリティを確保しつつ、通信経路の柔軟な変更による平日保守の実現などネットワーク運用の効率化を図る。
また、ネットワークの運用管理はGUIの直感的な操作で行えるため、将来的な機器の増設における設定が容易な他に、IoT(モノのインターネット)技術を利用したデータ活用型ネットワークへの対応、工場設備の強化に伴うライン変更などにも迅速に対応できるとしている。
機密情報を盗む標的型攻撃などのサイバー脅威に対しては、パロアルトネットワークスの次世代ファイアウォールによる検知・防御システムとSDNを組み合わせ、マルウェアが万一侵入してもSDN上でその活動を速やかに隔離・遮断できるという。
竹内製作所では本社工場を皮切りに、他の工場やデータセンターへのSDNの導入拡大を検討している。
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次世代ファイアウォールで攻撃などを検知した際にネットワークを切り替えて被害の封じ込めなどを自動的に行えるようにする。
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