上海でグレートファイアウォールにぶつかった話:半径300メートルのIT(1/2 ページ)
上海ディズニーリゾートのオープンに立ち会うために、生まれて初めて旅行した上海。そこで2つの大きな壁にぶつかったのです。
先週、上海ディズニーリゾートのオープンに立ち会うために、生まれて初めて上海に行きました。上海ディズニーリゾートの話は別記事に書いたので、ここでは上海旅行中の「IT」の話をします。
本当にあった、グレートファイアウォール!
ここ最近の海外旅行は、もはやスマートフォンなしには語れないでしょう。大手通信キャリアは海外旅行中の通信にも定額ローミングサービスを提供しており、1日3000円程度かかりますが、日本とさほど変わらない通信環境を手に入れることができます。
私も以前、初めて降り立ったシンガポールの街をGoogleマップを使って歩いたり、ロンドンの地下鉄を乗り換え案内アプリを使ってすいすいと移動したりと、日本と変わらぬスタイルで街歩きができたことに驚きました。
しかし、中国ではのネット利用は、ほんのちょっと注意が必要です。中国のネットワークは当局が設置したゲートウェイで監視が行われ、Twitter、Facebook、Googleといった中国外のサービスをほぼ“遮断”しているのです。万里の長城(グレートウォール)になぞらえた、「グレートファイアウォール」などと呼ばれている仕組みがあり、「いま上海ディズニーランドに来たよ!」とTwitterでつぶやくのも一苦労です。このグレートファイアウォールを回避するため、私はあえて香港でプリペイドSIMカードを購入し、ローミングという形で通信を行っていました。
最近よく海外旅行で使われるレンタルWi-Fiルーターを使うと、現地の通信事業者のネットワークで通信するため、グレートファイアウォールに捕まってしまうようです。そのため、同行したメンバーはかなり苦しめられていました。個人用VPNを使うと回避できますが、こちらの利用の「壁」も高く、いまだ簡単にはお勧めできないのがもどかしいところです(参考:無料Wi-Fiサービスを安全に使う「個人用VPN」って何?)。
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