IntelからスピンアウトのMcAfee、新ブランドで“復活”宣言:FOCUS 2016 Report
Intelから独立する「McAfee」が新しいロゴとブランドを発表した。Intelによる買収以前のイメージを継承しつつ、変化するセキュリティ業界に対応していく新しさも打ち出す。
米Intelのセキュリティ事業部門Intel Securityは米国時間の11月2日、ネバダ州ラスベガスで開催中の年次カンファレンス「FOCUS 2016」で新会社「McAfee」の新ブランドなどを発表した。サイバーセキュリティ専門企業としての再出発を宣言した。
Intelは9月7日に、Intel Securityのスピンアウトを発表した。同社は2011年に旧McAfeeを子会社化し、2014年にセキュリティ事業部門「Intel Security」へ体制を変更。2015年には一部製品を除いてブランドも全面的に刷新したばかりだった。
新会社の「McAfee」は、投資会社TPGが株式の51%を保有し、Intelは残り49%を保有する形で2017年4月に正式発足するという。CEOには、Intel Security ジェネラルマネージャーのクリス・ヤング氏の就任する予定。カンファレンスの基調講演でヤング氏は、「セキュリティ業界の大手企業として、従来の事業戦略は継承しつつも、業界の激しい変化へよりスピーディーに対応できる体制に生まれ変わる」と表明した。
発表された新ブランドは「McAfee by Intel」で、Intelとの関係性を示しつつも、以前の「McAfee」ブランドの復活をうたう。ロゴマークは従来の「盾」をモチーフにフラットデザインを採用して親しみやすさを強調。コーポレートカラーは、青を基調とするインテルカラーから従来の赤を基調とするMcAfeeカラーに戻り、復活を印象づける狙いがあるようだ。また、「Together is Power」(協調は力なり)というスローガンも打ち出す。
ヤング氏は、「『盾』のロゴと赤はMcAfeeのDNAであり、最大の資産。サイバーセキュリティの世界をパートナーとともに戦い、革新と成長を成し遂げる意思を込めている」と述べた。
基調講演では多数の新製品やロードマップなども発表されたが、別途レポートする。
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