MicrosoftはWindows Phoneの夢を捨てていない?:Mostly Harmless(1/2 ページ)
Microsoftがポケットサイズのモバイルデバイス「Surface Andromeda」を開発中とのウワサに新たな動きが? 古くからのWindowsユーザーには、「もしやWin32が動くスマホか!?」と“オタク的”期待さえも高まるMicrosoftのまだ見ぬ新デバイスに思いをはせてみた。
この記事は大越章司氏のブログ「Mostly Harmless」より転載、編集しています。
Microsoftがポケットサイズのモバイルデバイスを開発中であるという話は、少し前からささやかれていましたが、少し具体的な動きがあったようです。
具体的なサイズは分かりませんが、限りなくスマホに近い感じもします(ちょっと分厚すぎるかな)。各メディアは、「スマホ」とは言わずに「新型モバイルデバイス」や「2画面デバイス」と言っています。Microsoftもメディアも、「スマホ」というと騒ぎが大きくなると思っているのかもしれませんね。
しかし、そもそも小型のタブレットとスマホの違いは電話として音声通話ができるかどうかしかない、ともいえます。両者の違いは「積極的に小型化を追求するか」「画面の大きさを維持して使い勝手を良くするか」の違いでしかなくなっているのではないでしょうか。
両者の間をいくものでは、小型タブレットのサイズで電話機能が付いたデバイスを指す「ファブレット」(PhoneとTabletを合わせた造語)というジャンルもあります。
Microsoft新デバイスをスマホにしようと思えば、技術的には簡単なはずです。ファブレットとして作っておいて、様子を見てどちらかに決めるということもできそうです。
ともあれ、Andromedaはスマホにはならないとしても、限りなくスマホに近い携帯デバイスとはいえるでしょう。ここまで来れば、あとは市場性の問題だけで、次の段階でさらに小型の「スマホ」が登場する可能性は十分にありますね。2017年に、Microsoftの幹部が「Windows Phone」の事実上の終了をツイートしたというブログを書きましたが、やはり諦めてはいなかったのですね。
上記の記事でも書きましたが、私自身は、Windows Phoneは企業向けにはメリットがあると考えており、クラウドに完全に舵をきったMicrosoftにとっては、再度挑戦する意味は十分にあると思います。
というか、よく考えると、今どきWindows PhoneというOSを別立てで用意する必要もないわけで、「Windows 10」がスマホに載ればよいだけの話です。Windows Phone開発終了という話も、そう考えれば納得がいきます。
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