連載
2005/07/26 10:00 更新

ゲイムマンの「レトロゲームが大好きだ」:
桃太郎で行っとけ!「桃太郎活劇」 (1/2)

連載4回めにして、初めてのPCエンジンです。桃太郎シリーズ初のアクションゲーム、「桃太郎活劇」(ハドソン)を取り上げてみましょう。“誰でもクリアーできる”このゲームが、明日のゲーム界を変える、ヒントになるかもしれません。

「GENJI」と同じコンセプトを、15年前に実現!

 去年の東京ゲームショウで、私がいちばん興味を持ったゲームは「GENJI」だった。

 “買った人全員がクリアーできるゲーム”

 岡本吉起氏は、このゲームについて、そう語っていた。

 実際に発売されたときには、その部分があまり強調されていなかったのがちょっと残念。普段ゲームをあまりプレイしない人々に、大いにアピールできるポイントだと思うのだが。

 TVCMも、鈴木史朗さんを起用したらおもしろかったのになあと思う。鈴木さんは「バイオハザード」のファンらしいし。

 まあ、清原選手のCMも、あれはあれでインパクトはあったみたいだから、良かったのかもしれないが。

 さて、かつて同様に“誰でもクリアーできる”ことを売りにしたアクションゲームがあった。

 そのゲームに出てくるキャラクターと一緒に撮ってきたのが下の写真。

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 そう、私の後ろに写っているのは、おなじみ貧乏神。

 というわけで、今週取り上げるゲームはこれだ!

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 PCエンジンで1990年に発売された、「桃太郎活劇」である。

 桃太郎シリーズといえば、有名なのは「桃太郎伝説」と「桃太郎電鉄」だ。

 昔話をベースに、コミカルなストーリーやキャラクター、親切なシステムで大ヒットした「桃太郎伝説」。

 日本全国を舞台に、都市の名産品店を買って資産を増やしていくボードゲーム「桃太郎電鉄」。

 「桃太郎活劇」は、桃太郎シリーズ初のアクションゲームだが、「伝説」、「電鉄」に比べて、かなりマイナーなタイトルである。

 「桃太郎伝説」や「桃太郎電鉄」がシリーズ化され、特に「電鉄」のほうは現在でも新作が発売されているのに対し、「桃太郎活劇」は続編もなければ、他機種への移植もされていない。

 でも、「桃太郎活劇」というゲームを振り返ることで、今のゲーム業界に必要なものが見えてくるのではないかと、私は思っている。

 「桃太郎伝説」と「桃太郎電鉄」についてはいずれ、高松や佐世保にある桃太郎キャラクターの像とともに取り上げることにして、今回は「桃太郎活劇」をご紹介しよう。

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ちなみにこの像があるのは、東京・谷中の妙泉寺というお寺。懐かしい雰囲気のある商店やお寺が並ぶ、言問通り(ことといどおり)の近くにあった。

貧乏神と猿で「貧乏が去る像」とのこと。おさい銭を入れてお参りしてきた

 今回、この連載で初めてPCエンジンのゲームが出てきたので、PCエンジンというゲーム機についてもちょっと説明しよう。

 PCエンジンは1987年、ハドソンが主体となって開発され、NECホームエレクトロニクスから発売されたゲーム機である。

 CPUのクロックは7.16MHz、512色同時発色、スプライトは16×16ドットと、ファミコンより高い性能を持って登場。

 翌年には家庭用ゲーム機初のCD-ROMドライブ「CDロムロム」を発売するが、「桃太郎活劇」はCD-ROMではなく、従来の「Huカード」(ヒューカード)で発売された。

 1990年といえば、既に「イースI・II」や「天外魔境ZIRIA(ジライア)」など、CD-ROMを使ったゲームも発売されていたが、アクションゲームではまだまだHuカードが主流。

 「桃太郎活劇」のコンセプトを考えれば、CD-ROMの大容量を使って、ステージ数を増やしたり、過度な演出を行なったりする必要はない。Huカードで正解だったと思う。

 では「桃太郎活劇」について、詳しく見ていこう。

 コンセプトは前述のとおり、“誰でもクリアーできる”こと。

 パッケージにも、「かならずエンディング! ぜったいエキサイティング!」と書いてあり、それがこのゲーム最大の売りであることをアピールしている。

 横スクロールのアクションゲームで、全8面から成る。

 主人公・桃太郎の武器は刀で、振ると先端から“気合弾”が飛び、敵を倒せるようになっている。

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刀にもいくつか種類があり、いい刀を使うと、気合弾が大きくなり、また遠くまで飛ぶようになる

 ゲームスタート前に、「かんたん」、「ふつう」、「むずかし」いずれかの難易度を選ぶ。

 かんたんモードには以下のような特徴があり、アクションゲーム初心者でも楽しくプレーできるように配慮されている。

  • 穴に落ちてもノーダメージで戻れる(「ふつう」はダメージあり、「むずかし」は一発アウト)
  • 宿に泊まれば、体力だけでなく技の使用回数も回復する。また宿代も安い
  • 体力、技の使用回数の、最高値が高い
  • 敵の弾のほとんどが、桃太郎の気合弾で相殺できる
  • 桃太郎が倒されても所持金が減らない(「ふつう」は1/2に、「むずかし」は1/4になる)

誰でもクリアーできるゲームにするための工夫

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