MSXから夢と希望を届けます「パロディウス」ゲイムマンの「レトロゲームが大好きだ」(1/3 ページ)

「パロディウス」(コナミ)は、アーケードやスーファミで有名になりましたが、発祥はMSX。「メタルギア」や「ぷよぷよ」も最初はMSX2ですし、MSXってすごいんだなあと、今あらためて感じます。

» 2005年11月02日 16時12分 公開
[ゲイムマン,ITmedia]

タコは“夢と希望プログラマー”

 今回取り上げるゲームは「パロディウス」。

 本当は主人公がタコなので、八景島か西武園に行って、オクトパスという遊具を撮影したかったのだが、自宅から……もとい、ゲイムマンの秘密基地からは少々遠い。だから渋谷に行って、モアイならぬモヤイ像を撮ってきた。

画像 渋谷のモヤイ像。正確にはイースター島のモアイではなく、新島のもの。新島にはそこらじゅうに、新島の抗火石で作られたモヤイ像がある。「モヤイ」とは、力を合わせるという意味らしい

 ちなみに確かこのモヤイ像、コナミのMSX2用麻雀ゲーム「牌の魔術師」の広告にも使われていたはず。

 今回は「パロディウス」の元祖、MSX版をメインで取り上げようと考えていたのだが、これが難しい。難易度が2段階から選べるが、簡単なはずの「1人でらくしょうパターン」が全然楽勝じゃない。1面が難しい。

 何とか2面まで行ったのだが、ボスキャラとのジャンケン対決で3回も負けて先へ進めず。結局MSX版の写真は、序盤のほうしか撮れなかった。

画像 これが2面のボスとのジャンケン対決。勝てばステージクリアー、あいこでマジバトル。負けたら2面の頭に戻されてしまう

 今回はMSXではなく、プレイステーション用ソフト「コナミアンティークスVol.3」で復刻された「パロディウス」でプレイしたから、勝手が違ったのかもしれない。私はMSXでは、キーボードでプレイしていたから、移動が右手、ショットが左手だったのだ。

 MSX版「パロディウス」は、1988年に作られた、ギャグ満載の横スクロールシューティングゲーム。

 同機種では既に、「グラディウス」シリーズの完成されたシステムがあったためか、開発期間はわずか1〜2カ月だったといわれている。

 でもヒットした。やっぱりおもしろいのだ。

 私はこういう“バカゲー”が好きなので、MSXの「グラディウス」シリーズでも、特にこのゲームにハマった。とにかく全編通してバカなのだ。

 まず、敵の爆発パターンが「ひ」「で」「ぶ」「!」である。やっつけた敵のいた場所に、1文字ずつ表示される。

画像 ビッグバイパーも「小さな事からコツコツとがんばりますさかい」とあいさつ。タコもペンギンも関西弁をしゃべり、このゲームが関西(神戸)で製作されたことを存分にアピール

 敵キャラも強烈である。かわいらしいペンギンが歩きながら弾を撃ってきたり(時々転ぶ)、くちびるが入れ歯を飛ばしてきたり、モグラとトンカチが争ってたり、卒塔婆が飛んできたりする。

 主人公のタコは、いろんな星の人々に夢を与える「夢と希望プログラマー」。彼の作ったプログラムを食べる宿敵バグを倒すために立ち上がる。……プログラマーが勢いで考えつきそうなストーリーではある。

 でも個人的には、このストーリーけっこう好き。

 夢と希望を失った人々に、プログラムによって夢を与える。……当時の開発者の皆さんが、自らの仕事に持っていた誇りが垣間見える。

 「パロディウス」は、「グラディウス」シリーズのファン向けに難易度が調整されたのか、後に発売される他機種版に比べて、かなり難度が高い。

 終盤には、行き止まりで先へ進めない箇所まであった。ベルを出し、白くなったときに取ると、画面の左右をワープできるので、それを使って進むのだ。

 普通にプレイして、このゲームをクリアーできるのは、かなりシューティングゲームのうまい人だけだと思う。

 ただし、当時は「コナミの新10倍カートリッジ」というものが発売されていた。

 スロット(ROMカートリッジを入れるところ)が2つあるMSXで、一方のスロットに「新10倍」を挿し、もう一方にコナミのゲームソフトを挿すと、ゲームを途中でセーブできるのだ(フロッピーディスクが必要なゲームもあるが)。

 だから私も、フルパワーアップの状態で、少しずつゲームを進めて、エンディングまでたどり着くことができたのだ。

 あと、このゲームはBGMも良い。クラシックをアレンジしたものだが、どの曲もこのゲームにふさわしい、楽しい雰囲気を演出していた。

 当時コナミが使っていた、独自の音源用LSI“SCC”の出す音色が、心地良かった。

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