「王様ゲーム」アプリを開発するモブキャストってどんな企業?(1/2 ページ)

「王様ゲーム」「折りたたみをパカパカ開閉して遊ぶゲーム」「映画『スワロウテイル』のゲーム」……独自テイストのアプリを連発する企業がある。

» 2005年11月17日 01時10分 公開
[杉浦正武,ITmedia]

 なぜか、ひとくせもふたくせもある携帯アプリばかり開発する企業がある。モブキャストというコンテンツプロバイダだ。

 例えば「岡本吉起の王様ゲーム」。携帯アプリで、王様ゲームの“指令”を自動生成するという実にたわいもないアプリだが、毎日編集部に届くリリース群の中にあって異彩を放っていた。ちなみに岡本吉起というのはモバイルゲームを監修する社外取締役の名前だという。

 このほかにも、しがないサラリーマンが腕相撲でマッチョの敵と対戦する「腕マッチョ!」、南の島で美女が“尻相撲”を繰り広げるアプリ「セクシ〜尻相撲」など、インパクトのあるタイトルが並ぶ。モブキャストとはどんな会社なのか、実際に訪問してみた。

「ネタ」になる携帯アプリを

Photo 左から、ゲームコンテンツグループの藤崎貴之氏と石井武プロデューサー

 ゲームコンテンツグループのプロデューサー、石井武取締役は前出のゲームのコンセプトを、人に見せて「ネタ」にできることだと話す。たとえば王様ゲームのアプリは、完全にパーティツールを意識したものだ。飲み会や合コンなどを盛り上げることを想定しており、ユーザーは会場に携帯を持っていって参加人数を設定するという流れになる。

 あとはアプリ上でルーレットを回すと、「01番は」「わし(王様の)」「耳を噛むのじゃ」などと王様の命令を決めてくれる。「わしは」「おじ様口調で」「自分の性癖を話すぞ」などと、自爆系の命令もあるから、場は盛り上がるという仕組みだ。

Photo ルーレット形式で王様の命令を決定する

 腕マッチョ!の場合、主人公が「翔」という名前のメガネ姿の中年サラリーマン。このキャラクターが、クラブ「UDE」で毎夜繰り広げられる魂の戦い――腕相撲に挑むという内容だ。ゲーム自体は、落下物に併せてキーをタイミングよく押すという“よくあるパターン”だが、設定やグラフィックデザインが哀愁とおかしみを誘う。

Photo

 実はこの腕マッチョ!、2人対戦も可能だと石井氏は話す。ただし通信は使わない。どうやるのか……と見ていると、1つの携帯の左側(「1」「4」「7」キー)と左側(「3」「6」「9」キー)を2人で握り合って対戦するのだという。「端末を引っ張りあって、『オイやめろよー』とか言いながら遊ぶと、楽しいのではないか」。……実際にプレイする姿は相当に、滑稽なように見える。

Photo 2人同時対戦しているところ。こんな体勢で対戦することは本当に可能なのか?

 折りたたみ携帯の「折りたたみ」の要素を活かしたゲームも開発している。パカパカと開閉を繰り返して遊ぶことから、通称「パカゲーム」と呼ばれている。同社の代表作となった、「早撃ちガンマン」などがこれにあたる。

 同ゲームでは通常のガンシューティングゲームと異なり、準備ができたらユーザーは精神を落ち着かせて携帯を閉じる。「……抜きな」という瞬間だ。次の瞬間、ブルッとバイブの振動が走るので、ユーザーは携帯を開く。そして画面上に出現した無法者を、一般人と間違えないように次々打ち倒していく。

 「早撃ちガンマンは、総ダウンロード数が23万に達した。KDDIが米VerizonにEZアプリのコンテンツを提供しようという話になったとき、ズラリと並んだ携帯アプリの中からVerizon側が3つを選んだが、実は2つが弊社のものだった。その1つがこの早撃ちガンマンだ」(ゲームコンテンツグループの藤崎貴之氏)

Photo バイブレーションが合図。折りたたみ携帯をサッと開き、悪党を撃て!
       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
先週の総合アクセスTOP10
  1. 釣りに行こうとしたら、海岸に子猫が打ち上げられていて…… 保護後、予想だにしない展開に「神様降臨」「涙が止まりません」
  2. 身長174センチの女性アイドルに「ここは女性専用車両です!!!」 電車内で突如怒られ「声か、、、」と嘆き 「理不尽すぎる」と反響の声
  3. しぶとい雑草“ドクダミ”を生やさない超簡単な方法が115万再生! 除草剤を使わない画期的な対策に「スゴイ発見」
  4. 天井裏から変な音がする→スマホを突っ込んで撮影したら…… 映った“とんでもねぇ”モノに「恐ろしい」「何これ」と騒然の196万表示!
  5. 小1娘、ペンギンの卵を楽しみに育ててみたら…… 期待を裏切る生き物の爆誕に「声出して笑ってしまったw」「反応がめちゃくちゃ可愛い」
  6. 誰も教えてくれなかった“裁縫の裏ワザ”が目からウロコ 200万再生のライフハックに「画期的」と称賛【海外】
  7. 「電車の中で見ちゃダメ」「笑ったww」 実家からLINE「子ヤギがすばしっこくて捕まらない」→送られてきた衝撃姿が320万表示!
  8. 顔の半分は童顔メイク、もう半分の仕上がりに驚がく 同一人物と思えない半顔メイクが860万再生「凄いねメイクの力」
  9. 元「AKB48」メンバー、整形に250万円の近影に驚きの声「整形しすぎてて原型なくなっててびびった」
  10. スーパーで買ったレモンの種が1年後…… まさかの結果が635万再生「さっそくやってみます」「すごーい!」「手品みたい」
先月の総合アクセスTOP10
  1. 庭に植えて大後悔した“悪魔の木”を自称ポンコツ主婦が伐採したら…… 恐怖のラストに「ゾッとした」「驚愕すぎて笑っちゃいましたw」
  2. 小1娘、ペンギンの卵を楽しみに育ててみたら…… 期待を裏切る生き物の爆誕に「声出して笑ってしまったw」「反応がめちゃくちゃ可愛い」
  3. 生後2カ月の赤ちゃんにママが話しかけると、次の瞬間かわいすぎる反応が! 「天使」「なんか泣けてきた」と癒やされた人続出
  4. 「歩行も困難…言動もままならず」黒沢年雄、妻・街田リーヌの病状明かす 介護施設入所も「急激に壊れていく…」
  5. 車検に出した軽トラの荷台に乗っていた生後3日の子猫、保護して育てた3年後…… 驚きの現在に大反響「天使が女神に」「目眩が」
  6. 「虎に翼」、新キャラの俳優に注目が集まる 「綺麗な人だね」「まさか日本のドラマでお目にかかれるとは!」
  7. 釣りに行こうとしたら、海岸に子猫が打ち上げられていて…… 保護後、予想だにしない展開に「神様降臨」「涙が止まりません」
  8. 身長174センチの女性アイドルに「ここは女性専用車両です!!!」 電車内で突如怒られ「声か、、、」と嘆き 「理不尽すぎる」と反響の声
  9. 築152年の古民家にある、ジャングル化した水路を掃除したら…… 現れた驚きの光景に「腰が抜けました」「ビックリ!」「先代の方々が」
  10. 「葬送のフリーレン」ユーベルのコスプレがまるで実写版 「ジト目が完璧」と27万いいねの好評