レビュー
2006年05月02日 00時01分 更新

「テトリスDS」レビュー:

誰もが知っている「テトリス」が、ニンテンドーDSによって生まれ変わる (1/4)

1985年にテトリスが産声を上げてから20年あまり。新しい遊び方を提案する「テトリスDS」は、着実な進化を遂げて帰ってきた。懐かしさ以上の感動をも与える本作の魅力とは?

 1985年に旧ソ連の科学者アレクセイ・パジトノフが開発した「テトリス」。そのシンプルなゲーム性から年齢を問わず、普段ゲームを遊ばないような人ですら楽しめるほど、ゲームの代名詞とも言えるタイトルになった。これは、日本だけに限った話ではなく、全世界で多くの人に親しまれるゲームとなり、今もなお世界中でテトリスが遊ばれている。そのテトリスの誕生から20年余り、今もっとも勢いのあるハード「ニンテンドーDS」でテトリスの最新作となる「テトリスDS」が発売された。「でも、テトリスでしょ?」と思うなかれ、今作のテトリスDSはハードの特徴を存分に活かした、新たな遊びを提供してくれている。今でも現役でテトリスを遊んでいるようなハードユーザーから、最近携帯電話で遊んだぐらいというライトユーザー、さらにはテトリス自体遊んだことがないという人まで、あらゆる人を満足させられると断言できるほどの完成度と言えるだろう。そのテトリスDSを、各モードと対戦に的を絞ってレビューしよう。

知っているようで知らない「テトリス」の基礎知識

wk_060502tet01.jpg テトリスと言えば、このゲーム画面。ただし、「テトリスDS」では、6つのモードがあるため、一風変わったテトリスも遊べるのだ

 世間一般的にテトリスと聞いて、そのゲーム画面が浮かばない人は皆無と言えるほど、現代人にとってテトリスというゲームはなじみ深いものになっていると言えるだろう。本作の内容とは若干ずれることになるかもしれないが、ここではテトリスというゲーム自体についてその歴史や背景などを紐解いてみよう。前述した通り旧ソ連の科学者アレクセイ・パジトノフが、1985年に当時の同僚とともに教育用のソフトとしてテトリスを開発。ルールはいたってシンプルで、上から落ちてくるブロック(本作では「テトリミノ」と呼ばれている)をフィールドに積み上げ、横1列が揃った場合はそのラインが消えるというもの。ブロックは4マスで構成されており、種類は7つだけ。と、これ以上は説明の必要がないほど、単純明快なものだ。しかし、その7種類しかないブロックを自分で回転させて積み上げるだけなのに、気がつけば時間を忘れるほどの中毒性を持っている。まぶたを閉じてもブロックが落ちてきたりするほどのめり込んだことは、誰もが一度は経験があるのではないだろうか。


wk_060502tet02.jpg 1990年代にはキーホルダー程の大きさのミニ液晶型テトリスが発売されたり、最近では携帯電話のアプリケーションとして遊ぶことができたりと、その時代のニーズに合わせた形で世の中に出回っている

 そのテトリスが家庭用ゲーム機として日本で普及するキッカケとなったのが、1988年12月22日にファミリーコンピューター(以下、ファミコン)で発売された「テトリス」(発売:BPS)で、その販売本数は約180万本とも言われている。ただ、現在の一般的なテトリスとは、操作方法などが若干違うものとなっている。しかし、翌年の1989年6月14日にゲームボーイで発売された「テトリス」(発売:任天堂)が、約420万本を売り上げる爆発的なヒットを記録(ゲームボーイ史上最高記録。全世界では約3000万本以上を出荷)。本数からもわかるように、ゲームボーイ本体自体も売る「キラーソフト」となり、本体は持っていないがテトリスだけは持っている人が出るほどの一大旋風を巻き起こした。全国の大人から子供まで、外でゲームをすることが日常的な風景となったのもこの頃からと言える。また、通信ケーブルを使っての対戦もできるため、パズルゲームでありがちな1人で遊ぶという行為自体も打破することに成功した。

 その後も、ハードの垣根を越えて、多くのテトリスが発売されて行くことになり、代表的な所では1998年10月21日にゲームボーイカラーの本体と同時発売された「テトリスDX」(発売:任天堂)などがある。そして、現在もっとも勢いのあるハード「ニンテンドーDS」にて、最新作「テトリスDS」が4月27日に発売されたというわけだ。

これを知っているだけで、戦略が大きく変わるテクニックの数々!

 ここでは、テトリスDSで使われているテクニックや用語について触れておこう。「テトリスのルールなら知っているから説明書も読んでない」という人ほど必見。知っておくとゲーム内容がよりおもしろくなったり、対戦で有利になったりと利点は多いからだ。本作は落下したあとでも、わりと長い時間テトリミノを回転させることができるため、ギリギリのところで生き延びることも可能となるのだ。また、着地後にテトリミノを回転させれば、通常では戻れないような形でブロックを昇っていくこともできたりする。特に重要なのは以下の4つ。それぞれ写真を踏まえて解説しよう。

高速落下

 十字キーの下を入れることで、テトリミノの落ちる速さが増すという操作方法。これは、隙間が空いている様な場所に、テトリミノをずらして入れたい時などに重宝するテクニックだ。ハードドロップと違い、下を押している間だけ速くなるため、少しでも入れる場所に近づけたい時に使うといいだろう。落ちてくるのをボーッと待っている間にも、相手はどんどんテトリミノを積んでくる、1秒でも早く次の手を打つためには重要なテクニックだ。

wk_060502tet04.jpg フィールドの中腹に嫌な隙間ができてしまった。そんな時こそ高速落下を使い……
wk_060502tet05.jpg 空いている場所にテトリミノをずらして入れれば、隙間が無くなるのだ

ハードドロップ

 十字キーの上を押すことで、テトリミノを一気に下まで落とすテクニック。これは高速落下と違い、一度押したら即座に下に落ちてしまう。「ブロックのかげ」が出る状態にしておけば、どこに落ちるのか瞬時に判断できるため、より効果的に使うことができるようになるぞ(かげのアリナシはオプションで設定可能)。このテクニックを使えるかどうかが、対戦で勝ちきれるかの最初の壁となる。ハードドロップを使えれば、次々とテトリミノを積み上げていくことができ、より多くのテトリミノを使うことができるからだ。多く積むことができれば、より相手に対して有利な状況を作りやすくなるわけで、ハードドロップを使えるか否かは雲泥の差と言える。対戦でなかなか勝てないという人は、まずはハードドロップを使えるように練習しよう。

wk_060502tet06.jpgwk_060502tet07.jpg ハードドロップを使えば、同じ経過時間でもこれだけの差が出ることになるのだ。30秒間で左の写真は高速落下のみ、右の写真はハードドロップを使用した場合だ。たった30秒で圧倒的な差が出てしまうことが理解できるだろう。これだけを見ても、いかにハードドロップが重要かわかる

       1|2|3|4 次のページへ

[桜山憂太,ITmedia]

Copyright© 2016 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.


-PR-Game Shopping