プレイステーション 3に搭載される未発表の機能も判明!――システム開発担当者に仕様の詳細を聞く(1/2 ページ)

プレイステーション 3やPSPのシステム開発を担当する、ソニー・コンピュータエンタテインメントの川西泉氏に、E3のSCEAブースで話を聞ける機会を得た。そこで、プレイステーション 3に関する様々な機能についていろいろと質問をぶつけてみた。

» 2006年05月12日 10時00分 公開
[聞き手:平澤寿康,ITmedia]

プレイステーション 3には仕様が2種類あるのではなく、バリエーションの異なるモデルを用意している

画像 ソニー・コンピュータエンタテインメント コーポレート・エグゼクティブ(ソフトウェアプラットフォーム開発本部 担当)川西泉氏

――プレイステーション 3は搭載されるハードディスクの容量の異なる2モデルが投入されると発表されました。しかしそれぞれには、内蔵ハードディスクの容量以外に、HDMIコネクタや無線LAN機能、メモリカードアダプタなどの機能の有無という仕様の違いがあります。なぜこのような仕様の違いがあるのでしょうか。

川西氏 2種類のモデルが存在するというとらえ方はプレイステーション 3のコンセプトに当てはまらないと思っています。HDMIに限って言えば拡張性はありません。ただ、どちらもベースとなるシステムは全く同じもので、周辺デバイスとして何が搭載されているか、ということなんです。これは、PCのマザーボードで、どういうインタフェースが付いているか、と言っているのと同じことで、たまたまその中でハードディスクの容量が違っているものがある。2種類ということではなくて、バリエーションの異なるものを用意している、と考えてください。PCでも、同じ製品でメモリやハードディスクの容量が異なるものがありますが、それと同じです。

――価格面の問題で、機能を省いたモデルを用意したということではないのですか?

川西氏 価格帯によって機能面が分けらることはごく自然なことだと思います。それがスペック差というものですので。PCにしても、ハイエンドのものから低価格のものまでありますよね。

――仕様面は全世界で発売されるモデルで同じになりますか?

川西氏 はい、今回は全世界全く同じ仕様の2モデルを発売することになります。もちろん、将来的にはもっと細かなバリエーションがあってもいいとは思っています。

――上位モデル(60GバイトHDD搭載モデル)に用意されるHDMI端子は何系統用意されますか? これまで発表されていた仕様では、HDMI端子が2系統用意されることになっていましたが。

画像

川西氏 1系統になります。将来的にはHDMIを2系統搭載することも検討していきたいと思いますが、今回発売される導入モデルでは1系統にしました

――では、当初計画されていた、2画面でゲームをプレイするというようなことはできなくなるのでしょうか。例えば、HDMIとD4/D5出力の双方を利用して、それぞれから異なる映像を出力する、というようなことですが。

川西氏 同じ映像信号を双方から出力することは可能です。しかし、異なる映像をそれぞれから出力することはできません。

――20Gバイト搭載モデルと60Gバイト搭載モデルの出荷比率はどの程度になりますか?

川西氏 生産もこれからですので、まだ決まっていません。その点は、マーケットの状況に応じて決めていきたいと思います。

――現時点では、2モデルの違いとしてハードディスク容量の違いが前面に出て、それ以外のHDMIや無線LAN機能、メモリカードアダプタの有無についてはあまり言及されていないように思います。また、これら違いはゲームユーザーにとってもわかりにくいように思います。こういった細かな仕様の違いは、どのように説明していくのでしょうか。

川西氏 ゲームを楽しむ上では、どちらも同じと考えていただいて問題ありません。どちらもハードディスクが付いていてゲームのセーブもできますし、特に支障はないと思っています。HDMIがあるかないかという点(の重要度)は、ユーザーがHDMI付きのテレビを持っているか持っていないかで違いますし、ハードディスクの容量は付け替えていただければどうとでもなりますし、そういう意味では同じだと思います。

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