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2006年05月13日 22時27分 更新

E3 2006「SCEブース」:

カードを置くとモンスターが浮かび上がる――PS3のプレイアブルソフトを触ってきました(その2) (1/2)

PS3タイトルの中で一風変わった2作品を紹介しよう。既存のゲームの枠に捕らわれないこうした発想で、ハードと同様にソフト側も次世代に向けたさまざまなチャレンジが行われている。開発者へインタビュー。

カメラを使って奥深いカードゲームの魅力を手軽に体験――「THE EYE OF JUDGEMENT: Conqueres of 9 fields」

 「THE EYE OF JUDGEMENT」は、次世代EyeToyカメラを使ったPS3のロンチタイトルとして制作が進められているリアルカードを使ったバトルゲーム。SCEAカンファレンスで公開され、E3会場でもSCEブースでプレイアブルが出展されていた。今回は現地で本作のプロデューサーを務めるSCE渡辺氏にインタビューの機会をいただいたので、早速本作のゲーム内容について触れながら紹介したい。

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wk_060512sce03.jpgwk_060512sce04.jpg 「THE EYE OF JUDGEMENT」はソフトに同梱されたリアルカードを使った対戦形式のカードバトルゲーム。カメラを通すことで、まっさらな盤面がさまざまなフィールドへと変化していく

wk_060512sce05.jpg 「THE EYE OF JUDGEMENT」のプロデューサーを務めるSCE・渡辺祐介氏。E3会場では、来場した海外の方々から質問攻めにあっていた

―― いろいろ新しい試みが盛り込まれた作品だと思いますが、まずは本作を制作したきっかけからお聞かせください。

渡辺 このゲームの特徴である“サイバーコード”というテクノロジー(2次元バーコードを認証する技術)を使って何か面白いゲームができないか、といろいろ試行錯誤してこの「THE EYE OF JUDGEMENT」の企画がスタートしました。カードだけでしっかり遊べる奥の深いものを作るため、2年近く紙だけでゲームデザインを行ってまして、その後グラフィックまわりを1年ほどかけて作り込んでいます。

―― どういうゲームなのでしょうか?

渡辺 ルールはいたって簡単です。3×3の合計9マスの土地(盤面)にプレーヤーがお互いにターンを重ねてリアルカードを出し合い、先に5つの土地を支配したほうが勝ちというものです。カードは100種類以上用意していますが、個々にステータス能力や攻撃可能エリアが決まっているためカードを置いた向きによって戦略が変化します。カードゲームですが、チェスに似ていると思います。一見難しそうに見えますが、やればすぐにわかりますよ。

―― ゲームで使うカードの種類はどういったものが?

渡辺 土地を支配するクリーチャーカードと、フィールドに何らかの効果を発動させるスペルカードの2種類があります。クリーチャーカードを置く場所によってクリーチャーの向きが決まるのですが、横や後ろからクリーチャーが攻撃されると不利なので、プレーヤーはターン毎にカードの置き場所、向きを考えながら配置する必要があります。簡単ですけどかなり奥深い、やり込み度のあるゲームになっています。

wk_060512sce06.jpgwk_060512sce07.jpg カードはすべてリアルのものを使用する。カード上部の黒い部分が情報が収められたサイバーコード(2次元バーコード)で、緑色の三角形は位置を読み取るためのもの。カード内にはさまざまなゲーム情報が盛り込まれており、単体でも遊べるほど作り込まれている。各カードのデザインもかなり本格的だ

wk_060512sce08.jpgwk_060512sce09.jpg プレーヤーは画面両端に表示されているエネルギー(マナ)を消費し、クリーチャーを召還(カードを置くとその場所にクリーチャーが出現する)させてその土地を支配することができる。このクリーチャーの攻撃可能範囲に相手がいれば、シームレスにバトルがスタート。デフォルトのカードは攻撃可能エリアが前1マスのみだが、特殊なカードになると3方向同時に攻撃できるなどさまざまな能力が与えられている

wk_060512sce10.jpgwk_060512sce11.jpg カードの向き以外にも、土地(マップに模様が入る)やクリーチャーにはそれぞれ5つの属性(火、水、地、土、機会)が割り当てられており、その属性によってボーナスやペナルティがつけられる。例えば火の土地の上に火の属性のクリーチャーケルベロスを召還すると、同属性なので+2ポイント、反対の属性である水の土地ではー1ポイントとなるわけだ。プレーヤーは属性とマスの位置、向きを常に考えながら召還しなければならない
wk_060512sce12.jpg スペルカードは、クリーチャーカードの上に重ねて使う。ここではスペルカードを置いた場所魔法使いが出現し土地の属性が変化する(パネルをひっくり返され、裏の属性が表に来る)。このため有利な土地を支配しても相手にスペルカードでひっくり返されることがあり、ステータスを減らしたうえでクリーチャーを召還し相手を倒すコンボの戦略があるとのこと

―― なぜカメラでカードを認識させて遊ぶ、といった発想が生まれたのでしょうか。

渡辺 最近のカードゲームは、ルールの計算が難しくなっています。それにカードゲームを遊ぶ人は今まで頭の中で(バトルの模様や計算式を)考えていたと思うんですが、こうした形でゲームの進行や計算をPS3がやってくれれば、誰でも簡単にできます。それとカードゲームでは勝敗の判定を巡って友達同士のケンカが絶えなかったりするんですが、そういうのも一切なくなる。そういう意味では、かつてない新しいゲームになると思います。

wk_060512sce13.jpg 盤面を読み取るため、アームの先にカメラが仕込まれたスタンドが使われていた。なお中に入っているカメラは次世代EyeToyカメラと同じものなので、取り外しができるのではないだろうか

―― PS2ではなく、PS3タイトルとして制作することのメリットは。

渡辺 グラフィック能力もそうですが、やっぱり次世代用のカメラですね。前のカメラに比べ認識するレゾリューションがまったく違うので、より細かなカードのデザインができるようになった。EyeToyカメラはフレームレートで60フレームを読み込めないんですよ。今回はVGAで60フレームきっちり読み込めますので。

―― 収録されているカードの種類はどれくらいなのでしょう。

渡辺 最初のバージョンにはカードデータが100種類以上用意されています。ただ、同梱を予定しているのは30枚。これはVSモードを遊ぶために必要なデッキの最低枚数で、残りのカードはブースターパックのように5枚一組で出すなどの形で次第に拡張していこうと考えています。

―― まさに本物のカードゲームと同じ発想ですね。

渡辺 カードゲームはこれまで友達がいて初めて成立するゲームでしたが、今回用意したVSモードでは対人戦だけでなく、いろんな種類の優秀なAIを搭載したCOM相手に戦うことができます。それぞれのCOMに個々のテーマデッキとAIが中に入っていますから、一人でも毎回違うバトルが十分に楽しめると思います。COMのテーマデッキの中には、かなり凄いことをやってくる者もいます。

―― ネットワークを使った対戦もできるのでしょうか。

渡辺 オンラインバトルは予定に入ってます。リアルカードを使ったオンラインバトルは今までなかったんで、こちらもかなり熱くなれると思います。

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[小林仁,ITmedia]

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