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2006年06月20日 15時56分 更新

筒井康隆、アニメ「時をかける少女」を語る (1/2)

7月15日から全国ロードショー公開されるアニメ「時をかける少女」。筒井康隆氏によって時をかける少女が書かれてから40年。新たな物語とともに。17才の新たなヒロインが時をかけ抜ける。

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 筒井康隆氏によって「時をかける少女」が書かれてから40年。

 当時、少女たちは、「時をかける少女」を読み、未来を夢見た。
 そして今、かつて未来と夢見られた21世紀に僕らはいる。
 けれど、決してあの頃、少女たちが憧れた未来ではないはずだ。

 では、夢見たはずの未来の姿は、どこへ行ってしまったのか?
 現代の少女たちも、かつてと同じく、未来を夢見るのか?
 ならば、その未来とは、どのようなものか?

 この映画には、ふたりの女性が登場する。
 ひとりは、かつて、「時」をかけた女性。
 もうひとりは、今、「時」をかける少女。

 このふたりのヒロインを通じ、時代によって変わっていくものと、時代を経ても変わらないものについて考えてみたいと思う。

 「時をかける少女」には、その時々の言葉で、時々の方法で、時々の少女たちで、何度も語られるべき、世界の秘密が隠されているのだと思う。

監督・細田守

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本当の意味での2代目「時をかける少女」――筒井康隆

 3月23日から26日まで東京ビッグサイトで開催された「東京国際アニメフェア2006」。会場内のステージIIにおいて、3月24日に「時をかける少女」の製作発表記者会見が行われた。原作の「時をかける少女」は、1965年に書かれた日本を代表するジュブナイルの名作。累計200万部を超えるロング&ベストセラーとなっている。2分7秒のプロモーション映像をお披露目。ステージには原作者の筒井康隆氏、細田守監督、キャラクターデザインの貞本義行氏、主な声優らが並び、作品への抱負を語った。

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筒井 この「時をかける少女」というのは、自分にとってはよく稼いでくれるお嬢さんみたいなものでしてね(笑)。これでもう何作目になりますか、その時代その時代の女子中学生や女子高校生の制服のアイドルとして訪ねてきてくれる。今回は、初めてのアニメーション化、そして初めての、本当の意味での2代目の「時をかける少女」ということになります。

細田 今回このような伝統ある作品を手がけることになりまして、とても光栄に思っています。今までに何度も映像化された作品なんですが、その時代時代の意味が感じられる原作だと思います。今回映像化するにあたりまして、今の時代とか今の人たちがどういう風な未来を夢見て、今を生きているのかという風なことを皆さんと考えられたらいいなと思いながら作っています。

貞本 キャラクターデザインという仕事を始めて今年でちょうど20年目になります。今までは、髪の毛の青い女の子とか、変わった服の黒人の女の子とか、野球にたとえるなら“変化球”の作品に関わってきました。今回、「時をかける少女」という直球・ド真中の作品にめぐり合えた。なかなかこういう機会、めぐり合わせもないだろうと、今回、会社間の垣根を超えて参加しました。プレーンで力強くて皆さんに愛してもらえるキャラクターができたと思います。

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――キャスティングの決まった経緯は?

細田 今回のキャスティングには絶対の自信を持っています。このキャラクターには「この人しかいない」というキャスティングができました。

 これまでの「時をかける少女」のヒロインは、おしとやかで優等生の美少女というイメージだったのですが、今回の真琴は、おしとやかでもなく勉強もそんなに出来ない子です(笑)。そして美少女というよりも、アクティブでバイタリティにあふれた子なんです。

 その真琴役を仲さんに決めたのは、実は、オーディションでいきなり台本の漢字の読み方を間違えたんですね(笑)。でも、それがすごく良い感じだった。200人超の中から選ぶ決め手になりました。

 また、今回の作品には仲さんの演じる17才の紺野真琴と、原沙知絵さんの演じる30代後半の芳山和子のふたりのヒロインが登場します。芳山和子は歴代の「時をかける少女」の主人公ですね。ですから、この映画にはふたりの時をかける女性が登場するということで、それがどういう物語になるのかは、映画を見てのお楽しみです。

――映画の企画はどう始まったのか?

細田 今回、先に「時をかける少女」という企画依頼があって引き受けたわけではありません。僕のほうから、「時をかける少女」を映画にしたいので、筒井先生にお願いしたということです。

――映像を見た感想は?

筒井 先ほど少し映像を拝見しましたが、すばらしかった。そしてまた、今日お会いしました声優さんがすばらしい。このまま実写化してもいけるんじゃないか。期待しています。

――脚本を読んだ感想は?

筒井 私も、今作るのであればこういう作り方であろう、と思いました。いつまでもいつまでも芳山和子ではないと思います。新しい時代の「時をかける少女」というのはこうでなくちゃいかんと、こういう風に行動的でなければいけない、と思いました。……それに古いとか新しいとかいった事はですね、今の時代の人にはよく分からないと思う。それは古いファッションも新しいファッションも、ごっちゃにある時代ですから。例えば従来の芳山和子を見た人が、今回の「時をかける少女」を見ても、まったく違和感はないと思います。

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